入職1年目。
念願の看護師という仕事。
不安は沢山あったけど、それ以上に
人のために仕事して
高額なお給料を貰える仕事って
他にないと思っていたので、
『やっとスタートラインに立てた』
って嬉しい気持ちが強かった。
僕は、実習で行った事のある血液内科に配属となった。
血液=白血球・赤血球・血小板などの血液細胞成分と、血漿蛋白や液体成分から構成される血漿からなる。
この血液の異常。その疾患を担当するのが「血液内科」という診療科。
配属先がいきなりコアで、専門性が高く、やることは細分化されていて、看護師の仕事は雑用からなにからなにまで。
患者さんの世話、精神サポートから、化学療法、点滴の管理、採血、採血データの把握、ドクターへの指示を仰ぐためのコミュニケーション、薬剤の管理、骨髄移植までやる所だった。
血液内科の他に、内科もあったから、たまに消化器、脳神経、腎臓内科の患者さんも来た。
今まで必死に勉強してきたけど、
僕の知識なんて薄っぺらで
これっぽっちも役に立たなかった。
仕事が8時半からで
1時間半前の7時からに患者さんの情報を取るのに、出勤した。
そこから仕事して、昼休憩。
1時間取れないことなんて毎回で、10〜20分でご飯を食べる癖がついた。だから僕のご飯のスピードは物凄く早い。今でも15分くらいで一食食べ終わる。
夕方は17時過ぎに退勤だけど、帰れる事はなく、21時過ぎまで仕事する日々。
薄っぺらな知識しかない僕は先輩に課題を出され、毎日帰ってから勉強する。
しかも期限があるから、それまでに終わらせなければと焦る。
仕事中にも気を抜けることはなく、数分単位で患者さんの採血、点滴、ケア、ナースコールが続く。
僕にAさんという先輩がついた。
そのAさんがやっかいで、僕の仕事を先回りして僕がちゃんと時間通りに仕事をミスなくこなせるか見張っているのだ。
「はい、これやってない。それにこれ」
「〇時までにやらなきゃ終わらない」
仕事が回らないのを、指摘される。
さらに焦る。いつもできる手技もミスする。
注意される。そんな悪循環が数ヶ月続いた。
Aさんは他にもやっかいな所があって、
自分のイライラを後輩へ当たることで解消する所だ。
「こんな事もできないの?看護師向いてないんじゃない?」
「あなたに見られる患者さんがかわいそう」
「あなたの看護じゃ人を殺すね。向いてない。」
誰もいないバックヤードに腕を引きずられながら入って、こんな言葉をかけられるのは何度も何度も。
僕は「患者さんをちゃんと見れない、殺す、向いてない看護師」ってレッテルを貼らて、段々と心が麻痺していった。次第に僕自身も、このレッテルを信じていった。
今日の仕事もAさんが僕についている。
そう思うと僕は震えが止まらなかった。
震えながら点滴をつくっていると、段々と視界が真っ白になって天井が回り出す。
あれ?気持ち悪い?立ってられない。
意識飛ばしてぶっ倒れていた。
血圧はかると60〜70台。
Aさんは、ニヤニヤしてた。気持ち悪かった。
僕は生まれて初めて心療内科を受診した。
そこで、適応障害、って診断された。
僕が倒れた日の数ヶ月前から不眠、食欲不振、気分が落ち込むなどの症状が出ていて
入職してから体重は7㎏以上減ってました。
漂白剤