キャリアコンサルタント夢現塾の鈴木です。

 

 

3月3日(日)に第25回国家資格キャリアコンサルタント試験をご受験の皆さま、お疲れ様でした笑い

 

 

論述試験は、今回も大きな変更はありませんでした。

 

 

第24回と比べると字数は減ったものの、協議会の試験と比べるとやはり文字数が圧倒的に多く、いかに文章の中のポイントを整理して書きあげることができるかが高得点奪取に必要な要素でしょう。

 

 

自己概念の揺らいだ経験

自己概念とは「相談者のものの見方」です。

 

 

相談者は、自分のものの見方に何かしらの揺らぎを感じ相談に来ています。

「この人は何を経験したのかな?」と、興味・好奇心・関心を持ちながら面談を進めていくことが望まれます。

 

 

論述試験では、事例Ⅱにおいて「経験の再現」を促し、背景を明らかにしようとする意図があります。

 

 

JCDAが大切と考える「経験の中に自分を観る」というプロセスを理解しておきましょう。

 

 

期待したことが起こらなかった転機

人生の転機に関するキャリア理論として、シュロスバーグの理論が有名です。

キャリアの理論家としても重要な人物ですよね!

 

シュロスバーグの理論では、転機の起こり方を

 

・予期していた転機

・予期していなかった転機

・期待していたものが起こらなかった転機

 

の3つに分類しています。

 

今回の事例は、

「期待していたもの起こらなかった転機」と言えます。

 

 

相談者はこれまで「実力」を大切にしてきました。

先輩からも取引先のお客様を引き継ぎたいと言ってもらい、嬉しさを感じていましたが、担当になったのは自分ではなくBさんでした。

 

 

この転機を受け入れられず、筋違いとは分かっていながらも、Bさんに冷たく当たってしまっている自分に嫌気がさしています。(主訴)

 

 

転機を乗り越えるための4つのS

シュロスバーグの理論では、転機を乗り越えるための4つのSが有名ですよね。

 

❶Situation(状況) ➋Self(自己)

❸Support(周囲の援助)❹Strategies(戦略)

 

例えば❹の戦略で言えば、

「転機の意味の捉え方を変える」ことなどが挙げられます。

ここでは詳しく解説しませんが、4Sを点検した上で転機をどう乗り越えるかを支援することは、実際の相談でも有効です。
 

どこに相談者の問題があるか?

さて、論述試験の問い3では、相談者の問題を指摘する設問があります。

 

 

JCDAが考える相談者の問題は、

自己概念=「ものの見方」に関連していると考えます。(あくまで個人的な見解です)

 

 

相談者がこれまで大切にしてきた価値観ですが、自身に揺らぎをもたらし、迷いが生じている状態です。悩みの元にある自己概念は何か?

逐語に線を引きながら考えていくと良いでしょう。

 

 

例えば今回の事例では

実力がないと誰にも相手にされない

 

このような価値観ではないでしょうか。

 

そして、それはどうして起こっているのかを考えみると問題が浮かんできます。

 

 

例えば以下のような部分に問題がありそうです。

・他者評価に依存している点

・実力の捉え方に偏りがある点

 

 

私たちの「ものの見方」はこれまでの経験に基づいています。

今回の事例では、バスケ部の経験が大きく関係しています。

 

 

これは実際のカウンセリングでもそうですが、何があってそんなものの見方をしているのかな、何かその背景があるはずだ(そんな環境に置かれていたんだ)と、経験をもとに理解しようとすることが重要だと言えます。

 

 

今後の展開

論述試験の問い4では、今後のやりとりについて記述を求められます。

 

 

問い3で挙げた問題を、どのように支援していくかということです。

 

 

まずは、相談者の気付きにしっかり傾聴することが求められます。

事例Ⅱの終盤にかけて、CCtが自己探索を促すような問いかけを行った後、自問自答が始まります。

 

 

そこで得た気付きを傾聴した上で、具体的な支援内容を記述していきましょう。

 

 

今回の事例での方向性は、

周りを気にしていた自分に向き合うことだと思います。

その上で、自分が嫌になっているという主訴を踏まえて支援をしていきたいところです。

 

 

自己概念の成長とは

JCDAでは、自己概念の成長を「自分事の世界」と「他人事の世界」を統合し、ありたい自分の幹を大きくすることだと考えているようです。

 

 

他人事の世界は、外に追いやっていた自分とも表現されます。

 

 

今回の事例では、「見捨てられたくない自分」ではないでしょうか?

観たくない自分には、本来ありたい自分が紐づいています。

 

 

これまで大切にしてきた自分を大事にしながら、これからどのように自分らしくありたいのか、その事を考える支援が重要です。

 

 

・認められたい

・貢献したい

・仲間でいたい

・自分らしくありたい

・自由に生きたい

 

 

自己概念の成長のキーワードは、このような帰属意識と個性の発揮の統合です。

宇宙船地球号的な考え方で「共に生きること」それが目指すべき方向性なのです。

 

 

以上のような観点から、第25回論述試験の解答例を作成しましたので、参考にしてみて下さいうさぎのぬいぐるみ (個人的に作成したものであり、正しい解答を保証するものではありません。)

 

[問い1]

事例Iでは、CL9の自分にイラつく感情を受容せず、CCt9で「少し落ち込んでいるだけ」とCCtの価値観で説得しようとしている。またCCt10では気持ちの切り替えのために趣味を作ることを提案し問題解決を図ろうとしており、CLと信頼関係を築けない可能性が高い。一方事例Ⅱでは、冷たく当たってしまった経験を聴き、CLの気持ちを理解しようとしている。また、CCt8,9,10とCLの実力の見方について焦点を当て、CL11の気付きに問いかけることで、「周りを気にしていただけなんですかね」と内省が進む展開となった。(252字)

 

[問い2]

事例ⅠのCCt9  (相応しくない

理由:CL9の自分にイラつく感情を受容せず、「少し落ち込んでいるだけ」とCCtの価値観で説得しようとしており、CLと信頼関係を築けない可能性が高いため。(73字)

 

事例ⅡのCCt11  (相応しい

理由:CL11「見捨てられたくなくて」との気付きに、更に自身を客観視する問いかけを行うことで、「周りを気にしていただけなんですかね」と内省が促される展開となったため。

(80字)

 

[問い3]

CLは本当の実力を大事にしており、先輩から実力を認められたことに嬉しさを感じていた。しかし、後任はBさんが担当することになり、実力に対するものの見方が揺らいでいる。CL10のバスケ部の経験から「実力がないと誰からも相手にされない」との価値観が色濃く、実力の捉え方に対して視野狭窄がある点で問題だと思われる。またCL11「見捨てられたくなくて追い込んでいた」やCL12より、他者からの評価に依存している点も問題だと思われる。(211字)

 

[問い4]

CLは実力を大事にして順調に仕事をしながらも、期待していた事が起こらなかった転機によりBさんに冷たくあたってしまい自己嫌悪に陥っている。この転機にCL自身が向き合うことを支援するため、まずはCL12の発言を丁寧に傾聴する。そして同意が得られれば、実力をつけようと頑張ってきた経験から能力やスキルを棚卸し、実力の意味を再検討する支援を行う。更に同意が得られれば、会社への貢献という視点からCLの実力がどう活かせるかを考える支援を行う。これらにより、CLが転機をどう意味付け、今後どう在りたいかを自分軸で考え、前向きに現職に取り組めるよう支援したい。(273文字)

 

 

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