ぶらんこ乗り | Forlonger

ぶらんこ乗り

いしいしんじ・著

cocomiさんのブログhttp://ameblo.jp/co-co-mi/entry-10099090941.htmlで記事を拝見し、初めて読みました。

物語は回想として進行するため、あらかじめ「弟の不在」が読み手側にインプットされた状態で、弟がいなくなるまでの日々の出来事を時系列順に追っていく形になっています。

その過程で、姉である「わたし」が弟よりも先に失うことになってしまう、とてつもなく大きなものがあるのですが、これが予想外でした。

予定調和の中に含まれないこの大きな喪失を、「わたし」が「いずれ失う弟」と共にそれを乗り越えるという構図はあまりに哀しく、つらいものではありますが、天才である弟がここで姉にさしのべた救いの手が本当に美しく見事で、胸をうちます。

また、場面場面で挿入される弟の綴った寓話のような物語も、幼く孤独な天才を描くうえで効果的でした。

cocomiさんには、素敵な作品に出会うきっかけをいただきました。ありがとうございました。