珍しくちゃんと続けてみようそうしよう。
http://ameblo.jp/hydelight/theme-10006550145.html
↑結構話数あるので、過去記事はここからどうぞ。
これは、正伝の紅茶の続きです。
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朝の囀りに君より僕が、先に目が冷めるわけで、
いつもより、ホンの少しだけ透明な空気の中に、
君が寝息を立ててるわけで、
君と過ごした長い年月を、
僕は短い間に思い出していると。
「寝顔をみないでね。」
なんて、寝ぼけた君が目を覚ます。
「好きな相手の顔を好きなだけ見れるのは、
早起きした人間の特権だと想うわけ。」
寝ぼけていたはずの君は、
思い出したように口を尖らす。
「あら、あれだけ私が真剣に聞いても答えないのに、
今朝は随分素直なのね?」
「寝ぼけているからね。」
「どっちがよ?」
さて、どっちだろう?
僕は洗面所から、ブラシをもってきて、
君の寝癖を治すのだけど、
柔らかい君の髪には、ほとんどクセがつかないのが、
残念なところ。
「あなたも不思議な男よね、
私、男の人に、髪をとかされたことなんてないわよ?」
「奇遇だね、僕も君以外の髪をとかしたことなんてないんだよ?」
「疑問に疑問で返すクセは、治しなさいよね?」
「善処します。」
くすりと笑う君が、愛おしい。
僕らの間にあるものを、なんと呼ぶんだろう。
僕は、君の顔も、身体も、心も、
他の誰より、愛おしいと想う。
知り合って、気の遠くなるほどの年月の間、
ずっとそう想ってる。
でも、僕らの間には、
それを括る言葉がない。
昔は、ひと時、僕らは友達であったし、
或いは、恋人であった。
でも、いつしか、僕らは中庸の位置にまでお互いを持っていく。
「ほんと、私たちってなんなんだろうね?」
「今、心読まれた?」
いたずらっぽく笑う君。
「そうそう、だから答えてよ。」
「ん~、月と地球みたいなものかな?」
「私は月なの?」
「どっちだろうね?」
「また疑問。」
「僕にも判らないよ。」
「あなたがきっと地球だと想う。」
「でも、きっと君は木星とかかもしれない。」
答えが気に入ったのかわからないけど、
君は僕にキスをくれた。
さあ、買い物に行きましょうと君。
「何を買いにいくの?」
「グラスを二つ、買いに行くのじゃなかったの?」
ごめんね、僕はその時、考えていた。
僕が地球で、君が月なら、
きっと、この世の果てまで、僕らは一緒にいれるんだなって。
手には触れられなくとも、
見上げればそこに君はいるんだなって。
照れてる間に、君は歯ブラシをつかってたね。
グラスと一緒に月球儀を買いに行こう。
手を繋いで、一緒にね。