ちっと、本編がぐちゃってる中、
サイドストーリーを挿入でっす。
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一人っ子の俺にはさ、
兄弟ってのがよく判らん。
血を分けた、自分の、なったかもしれない、もう一人の自分?
ノブ先輩を小さい頃から、知ってるけど、
あの人は、横暴で、昔ッからおっかなかった。
容赦ねえ。
鬼ごっことかあんじゃん?
俺がトロくさく、鬼なんかやってると、
他の子供に知恵つけさせて、
それでも、俺が他の子にタッチしようとすると、
目の前に立ちふさがって、殴りかかって来るんだもんあ…
そうやって、反則スレスレに、俺にずっと鬼とかやらせる。
(子供に反則があればだけどさ)
今時居ないよ?
本気のガキ大将。
でも、嘘とかつかない人だった。
いあ、普通に俺は何度となく騙されたんだけど、
やるといったことは、やる人だった。
遊び仲間の犬が、居なくなった時も、
その本人が家に帰ってからも探してた。
他の子がそんな話を忘れるような中、
絶対俺が見つけてやるって、
それから1ヶ月も経った頃、
何故か傷だらけになって、激痩せしたその犬を見つけてきた。
かなわねーなー。
独りになると、いっつもノブ先輩を見て、いあ当時はノブちゃん言ってたけど、
いっつもそう想った。
それもさあ、苦々しくじゃなくさ、なんかぱっと顔が笑っちゃう感じ。
兄貴なんていねえけど、兄貴ってこんな感じなのかな?
先輩のおやじさんが倒れてから暫くして、
先輩が、飯食いに行くぞ!って連絡あってさ。
なんも言わずにお好み焼きやに連れてかれて、
「今日はお前は座ってていい。今日だけな。」
そう言われた。
なんだろうなあ、俺多分その時、色々考えたんだよ。
家に居て、飯なんて俺作った事なかったからさ?
母親が飯作ってくれるのを当たり前とは想わないけど、
いつ、自分で作る日がくるなんて想像もしなかったんだ。
なのに、先輩は、
目の前で焼きソバを手馴れた様子で焼いてくれてさ、
隠し味にビールいれると美味いんだぞ?
なんて言って、当然のように注文してたビールをぶっかけるわけ。
嘘みたいな量の蒸気が上がってさ。
先輩は笑ってたけど。
俺は、この男みたいになりたいなって想った。
この男と俺の間には、どんだけ距離が空いてんだろうって、考えた。
間違いないのは、焼きソバ焼いてるとき笑ってんのみて、
俺はノブ先輩みたいになりたいと想ったって言ったら、
ふざけてんのか?!ってまた殴られるんだろうな。
まー、女関係も豪快な先輩だけど、
ちょっと前に、何人いるのか判らない女の人と、
バイクにまたがりながら話をしてるのを見かけた。
先輩は何故か知らんけど、
女と居るときは、俺が知ってる顔は全然しないで、
冷たそうな顔してる。
でも、その日、先輩はガキ大将してた頃と同じ顔で笑ってた。
今の高校になって、ノブ先輩もより一層笑わなくなって、
てめーら陰でグチグチ言うほど、あの人の何を知ってんだよって、
本気で腹をたてるけど、
昔と同じ顔で笑う先輩をみて、
なんか寂しいような、嬉しいような、なんともいえない気持ちになったな。