ブログネタ:月と太陽、どっちが好き?
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考えてみれば、何時だって、
僕は、自分の行き先だけを見てて、
誰になんと言われても自分のやりたい様にやる女性に惹かれていた。
その昔、僕には何も無いと想っていたから、
だから、どんどん歩いていく女性の後を必死に追いかけていた。
口では、大人しくて質素な子が好いとか言いながら、
何時だってその反対の女性に惹かれていた。
時々、歩き疲れたその時に、ふっと優しい言葉を掛けることで、
こちらを見るその女性たちの僕だけに見せる笑顔が好きだった。
或いは、泣き顔が好きだった。
「ねえ?どうしてそんなに優しいの?」
或る女性はそう尋ねた。
別に僕は優しいんじゃない。
自分には何も無かったから。
だからこの身を、心を差し出すことで、
貴女たちの心の隙間に、自分を滑り込ませることしかできなかったから。
だから、僕の見せ掛けの優しさは保身。
少しも美しくない、打算。
でも、そんな生活を長いこと続けていくうちに、
何人もの女性が僕を通り過ぎて行き…、
おかしいよね、これは男の台詞じゃない、ほんとはきっと女性の立場で言うべき言葉。
でも、そうやって幾人かの女性が、
年月の果てに、もしくは見せかけの優しさに対する謝礼に、
僕の中に何かを遺していった。
触れることはできないけども、
僕の中で、確かに存在するもの。
その一つ一つを手にとって、自らの内から抉り出したそれを、
僕はもう一度飲み込んでみた。
或いは、甘美なそれを。
或いは、棘だらけで口内を血塗れにするそれを。
咀嚼し、飲み込んだ。
僕は長い間、月だった。
照らされることによってのみ、夜に浮かび上がる存在。
光っていないということで、陽を際立たせる存在。
でも、僕の腹部で飲み込んだそれが、小さく光っていることに気が付いたとき。
太陽のように、まばゆく光り輝くわけじゃない。
でも”ぶち”のように、みすぼらしくも光る自分を見て、
ああ、僕は過ぎ去って逝った女性を、とても好きだったんだなあと理解した。
同じように、自分を愛しているんだなあということにも気が付いた。
少しだけ軽くなった身を、勢いをつけて前に一歩踏み出してみた。
それは、今となっては遠い昔の物語。
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いつか、絵本描きたいなあ~なんて今日この頃です。