毎日毎日地下鉄の横穴を移動して、

四角に切り取られた地上への出口を潜り抜けるわけで。


年中景色の変わらない横穴から、

太陽降り注ぐ世界に昇っていくと、イヤでも季節を感じるのは、

俺が年取ったからなのかもしれないなあ。


はやく、このクソ暑い季節が終われと願いつつ。

でも、年取った俺は、季節があるのもいいかもなんて、

少し前向きな気分で出社したりでさ。


なのに5分も歩いてたら、急に視界が暗くなった。


はてと見上げたら、なんだろうね、この分厚い雲は。


雲というか、空一面に灰色の画用紙を貼り付けたみたいに、

のっぺりと平面な感じ。

どっかに顔がマジックで書いてあってさあ。


気を抜いたら雨ふらせてやんぞ?って意地悪く笑ってそうな感じ。



なんとなくねえ、白い雲はいいんだけど、

灰色の雲を見ると、なんかやられた気分になる。

ああ、雨降るかもなんて想う時点で、大分負けてる気分。


悔しいから、さっさと今日は帰って、好きなだけ雨降らせて貰うことにしよう。

ま、どーせいつもみたいに俺の帰り道に合わせて振り出すんだろうケドサ。



景色の変わらない地下と、景色の変わらない会社のオフィス。

それでも、そこをつなぐ通勤路で季節感じて一喜一憂してるあたり。


俺はストレスとかとは無縁なのかもしれないけどね。


なんとなく、今日は空き缶でも蹴っ飛ばしたら、

あの雲の頭にでもぶつかって痛がらせたいなあとか、そんな気分。