見る人がみたら、馬鹿じゃないの?って想うんでしょうね。


でも、小さい頃から、ずっと人の顔色ばかり伺ってきました。

だから、その人の前で、どう振舞えば、なんて言えばいいのか、

すぐ、判るんです。


その人の心の隙間が見えたら、

そこに自分を滑り込ませることができる生き物なんです、僕は。


それを利用しようと想ったことは一度もありません。


僕はただ、その隙間に自分を埋めることで、

その人に愛されたかっただけだから。

大事にされたかっただけだから。


相手を大事にすることなんて、当たり前なんです。

だって僕には何もなかったから。


楽しいことも、したいこともなかった、

何時死んでもよかったの。


何もなかったから。



でも、好きな人ができたんです。

ほんとうに好きな人が。


隙間なんか見えなかった。

でも、好きだったんです。

自分のなによりも。


だから、僕は考えました。

どうしたらその人と居れるのか。


3年悩んで、5年悩んで、沢山失敗して。

10年悩んで。


僕は、一つだけ判ったんです。


好きな人のために何ができるか。


何もできません。


ただ、僕が僕の足でしっかりと立つこと。


誰にも、その人にも媚びずに、

しっかりと自分を持つこと。


目先の感情に囚われず、ずっと先を見て。

嘘をつかず。


ただ、自分であること、独りで立つ事。


それだけが、胸を張って言える。

好きな人のためにできたこと。




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