展示について | ハイブリッドアート
ここ数年、壁に斜めにたてかける作品(展示)について考えてます。


2011年、芸森での「ホルツァー」
作品単体で考えると、成功しているのだが、
空間全体に目を向けると、向かい合わせの「ジャッド」とぶつかり、
互いのヴォリューム感から展示空間が多少窮屈になってしまった。
シュミレーション不足がたたった。


2012年、500m美術館での「fujiyamax」
平面的な作品を壁に立てかけることで、立体。半立体的な展示を目指す。
平面と立体の中間地点、どちらでもありどちらでもない作品構造。
斜めに立ち上がる斜面は正に山であり、部分と全体がフラクタルな相似形だったりと
展示方法とイメージが合致している、お気に入りの作品なのだが、
個人的には、平面とはいえ物理的に厚みはあるもので、
板厚の問題がどうしてもクリアできず、そこは次回以降の課題とした。


2013年、U50,000での「お上品」
厚みの問題を解決するべく、既製品の回転ボウキを使用。
ホウキと壁の設置面にティッシュをあてがい、物体と空間の緩衝物とした。
厚みの問題は無くなったが、物(ホウキ、ティッシュ)の意味や
物を選択することについての問題が浮かび上がる。

垂直に起立したものだけでなく、
空間によりそう物体とすることで
より空間が立ち上がってくるのではないかと推測する。

それぞれが自立した空間と物体ではなく、
空間と物体が支え合う構造について、その美について、考え続けているところです。