先日、わが愛するチェブラーシカに会ってきました
って、つまり映画を見てきたわけです。
TSUTAYAで予告編を見てから、チェブラーシカの虜になりました
それ以来ほぼ毎週2,3度はチェブラーシカグッズを買い求め、
映画公開を心待ちにしていたのでした
チェブラーシカはもともとロシアで1960年代から製作されていた人形アニメーション
「ロシア史上もっとも愛された人形アニメ」
と銘打っているだけあり、
今でもロシアではグッズが子供たちにも大人気だそうです
もちろん、オリジナルバージョンもYouTubeでチェック済み
というわけで、ヒャクゴウの辛口☆日露チェブラーシカ比較の始まり始まり~~~~
【日本版】
(○なところ)
新しく製作されたこともあり、チェブラーシカのルックスはかわいい
大橋のぞみちゃんの声もかわいらしい
ワニのゲーナの声優さんのお声がダンディーですてき
サーカスという新しいストーリーだったのもGOOD
(×なところ)
ストーリーにせよ、表現にせよ、なんか平板
ただ「かわいい」を追求しただけって感じ
オリジナルのディテールにこだわったユーモアとかはあまり出ていない
ナレーションを入れてカバーしようとしたけれど、却って物語の薄っぺらさが露呈されてしまっている
【ロシア版】
チェブラーシカ [DVD]/エドゥアルド・ウスペンスキー,ロマン・カチャーノフ
¥3,990
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(○なところ)
人形アニメ特有のディテールにこだわった演出が効いていて、一秒として捨てシーンがない
たとえばチェブラーシカの瞬きや、ユーモアある動きなどにそれを感じた
かわいいのだけれど、ロシア的哀愁が漂う
「僕って何?」と哲学的だったり、「ワニのゲーナは動物園でワニとしてお仕事をしている」などのスラヴ的ユーモア満載で一筋縄でいかないアニメである
それがストーリーを奥行きあるものにしている
(×なところ)
何せ古いので人形のかわいらしさは日本よりかは劣る
ゲーナの声がちょっと・・・
もうお気づきかもしれませんが、
この闘い、
ロシア版の勝利
です
やはりオリジナルは素晴らしい
オリジナルチェブラーシカは3話あるのですが(他に未公開のが1話)
見ていて思うのは
「自分は○○である」というアイデンティティってなくても生きていけるんだよね
ってことです
チェブラーシカはもとは南の国のジャングルに住んでいて、
果樹園のオレンジの箱に潜り込んで、オレンジをたらふく食べて、眠ってしまった
そして気がついた時にはロシアの街の果物屋さんにいた
というところからお話が始まります
チェブラーシカが一体なんであるか、だれにも分かりません
チェブラーシカという名前も果物屋のおじさんがつけてくれた名前です
「僕にもなんだかよくわからないの」
とチェブちゃんは悲しそうにつぶやきます
そのため、動物園にも入れてもらえず
「こいつは正体不明だ」
と言われる始末
チェブちゃん、哀しそうにうつむきます
ディスカウントストアのおじさんには
「こいつはいい!なんていうか、できそこないのおもちゃみたいだ」
などど失礼極まりないことを言われます
(私がこのアニメ世界にいたら、間違いなくこいつの顔を引っ掻いてやるでしょう)
チェブは初めて「自分って、何?」という疑問を持ちます
でもでも、それってさ~~~~
ロシアに来る前は「自分がなんであるか」なんてどうでもよかったわけだよね
「私は人間です」
「私は女です」
「私は日本人です」
「私は日本語教師です」
とアイデンティティを表現するものはありますが、
そういうものは本質的にアクセサリーのようなものでしかないような気がします
「アクセサリー」と表現したのは、
私たちがそれを大切にするものだから
でも、アクセサリー無しでも、ぶっちゃけ生きられるんですよね
大事にしつつも、あまり縛られてはいけないと思うのです
アイデンティティにこだわり過ぎると、視野が狭くなり気がします
本当に大事な「アクセサリー」だけを身にまとっていたいですね
アイデンティティの問題が突きつけられたチェブラーシカ
「正体不明」
というレッテルは彼の心に深い傷となって残ってしまったようです
しかし、ここはアニメーション
救いがあります
「みんなのいえ」を作り上げたチェブラーシカと仲間たち
そこに住んだら?と言われたチェブちゃんは
「ここを幼稚園にしてほしいな。そこでおもちゃとして働きたいけど・・・
ぼく、正体不明だから・・・」
とうなだれてしまいます(もう、キュンキュンしちゃいます)
しかし仲間たちはすぐさま否定するのです
「何、言ってるんだ、きみは正体不明なんかじゃない!
チェブラーシカじゃないか!!!!」
子供のアニメであるにも拘わらず、なかなか深いテーマです
ちなみに、こういう人形アニメは東欧から中欧にかけての伝統的なマリオネットに端を発しているようです
他にもチェコアニメなどが有名ですよね
チェコアニメ傑作選I [DVD]/出演者不明
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チェコアニメは学生時代から好きで、
特集上映があると、よく足を運んでいました
私はイジー・バルタが好きでした
去年プラハへ行った時にはマリオネット劇場にも行きましたよ^^
日本人におなじみのこのアニメもあります
劇場版ムーミン パペット・アニメーション ~ムーミン谷の夏まつり~ 紙芝居風ポストカード付 (.../小泉今日子,水田わさび,野島健児
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ムーミンはフィンランドのものですが、
オリジナルパペットアニメーションは1979年にポーランドで製作されました
岸田今日子さんのナレーションが印象的ですよね
原作者のトーベ・ヤンソンさんもお気に入りだったとか
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