E-mails from Istanbul | ヒャクゴウ、地球を駆け抜ける

ヒャクゴウ、地球を駆け抜ける

思いっきりやりたいことを、真剣勝負でやります。そんなヒャクゴウの日々の記録とたわごと

今朝窓を開けると、すっかりひんやりした空気に驚きました。

秋ですね。

私は9月生まれなのもあって、
夏の終わりから秋が始まるこの季節が好きです。
・・・が、体はそうはいかないようで、
季節の変わり目特有の体調不良に見舞われています。

昨日↓の早めの対策のおかげか、今朝はかなりいいです。
しかし、今日はお休みなので大事をとって、今日はのんびりゆる~く過ごします。


先日イスタンブール旅行記を載せましたが、
今日はそれに絡んだ、お話を。

9.11に絡んで、ニューヨークでは、
事件現場近くにモスクを建設する、ということを巡り、賛否両論者によるデモが行われました。
また他方では、コーランを焼却するとある牧師さんが宣言したりしましたね(幸いこれは未遂に終わりましたが)

一連のことや、それにまつわるブロガーさんの記事を読んでいて、
私も一つ、自分の学生時代の思い出を書きたくなりました。

私の手元には、あるe-mailを印刷したものがあります。

日付は10年前
送り主は、freemanという意味を持つ名前のトルコ人の男の子


当時学生だった私は、英語を使って世界の人と交流がしたくて、
ネットでチャットをしたり、メル友を探したりしていました。

そんな時にメールをくれたのがイスタンブールの大学に通うKでした。

通り一遍のあいさつの下に、
「今月はラマザンなんだ。ラマザンって言うのはね・・・」
とイスラム教の話が書いてありました。

私が哲学を専攻していると知ると、
彼はずっと15歳の時から抱いていた哲学的、宗教的な疑問を語ってくれました。

それは、単なる国際交流を超えたメールでの対話編のような趣になったのです。

彼がイスラム教やその習慣の話を
私が仏教や神道、輪廻、アニミズムの話をしました。

あるとき、わたしは意を決して彼に尋ねたのです。

女の子「イスラム教はジハード(聖戦)と言って、戦争を正当化するよね。どうして?」

今から思えば、無知でステレオタイプな質問で、恥ずかしく思いますが、
素直な疑問でした。

彼はこう答えてくれました。

男の子「確かに、イスラム教徒による戦争は多いし、いつでも闘ってるように見えるね。
でもね、それは決してイスラムの教えではないんだよ。
戦争が起こっているイスラム教の国って言うのは、イスラム教徒が迫害されていたようなところだよ。たとえばアフガンとかチェチェンとか、アゼルバイジャンとか・・・

本当のイスラム教徒なら、戦争なんてしないよ!」


決して私の疑問を100パーセント解消してくれるような回答ではなかったけれど、
彼が教えてくれるイスラムの世界の話に、いつしか私も興味を持つように。

Kとのメールのやり取りは、彼が体調を崩してしまったため途絶えてしまいましたが、
その後私はアラビア語の授業を取ったり、イスラム教関連の本を読んだりしました。
まだ読んでいないのですが(恥)コーランもうちの本だなで眠ってます^^;

そして、私は大学を卒業後、イスタンブールへと赴いたのです。

その頃には9.11や対アフガン、対イラン戦争がおこり、
イスラムを取り巻く世界はますます厳しいものへ

彼は一体何を思っていたのだろう、ととても知りたい気持ちです。
その時、いろいろ語り合えたらと、今でも思っています。

当時私はデモに参加はしませんでしたが(デモというやり方に抵抗があったのです)、
ホワイトハウスに反戦を訴えるメールを送ったり、
アフガンの人たちに服を送ったりしました。
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イスラム世界に関する映画やドキュメンタリーもいろいろ見に行きました。


今回のモスク建設やコーラン焼却未遂事件にも胸が痛みました。

イスラム教が悪いのではないのです。
あくまで一部の過激派がテロや戦争を起こし、圧政を敷いているのです。


イスラム=悪という見方を改めてほしいと切に願います。

9.11が起こった当時、
私がイスラム世界に対して、違った視点で見られたのも、
Kとのささやかな、それでいて深い交流があったからこそなのだと今、思います。
Kには本当に感謝しています。


いつもありがとうございます

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