それほど偉いポジションにいる訳ではありませんが、
会社では数人のメンバーを抱える部署の責任者をしています。
今の立場になって、もう10年ほどになりますが、
これまでに何人ものメンバーがやって来て、去って行きました。
その度にいろんな経験、複雑な思いをしてきました。

「人を使う」というほど大したことはやっていませんが、
やはり「生身の人間」と協力して仕事を進めるのは難しいことです。


最近、またそんなことを考えていたところ、
お互いに読者登録している方のブログで気になる記事を見つけました。
ここで紹介しましょう。
私にとっては、生まれて初めてのリブログです。

 

社員(しかも優秀な社員)が辞めてしまう8つの理由が挙げてありますが、
読んでみると、確かになっとくできることばかりです。
その対策方法も書いてあります。

8つの理由を否定するアクションを起こす」。
シンプルですが、実行するのはかなりハードルが高そうです。

さて、日本海軍の26、27代連合艦隊司令長官で、
太平洋戦争の発端となった真珠湾攻撃でも有名な
山本五十六(1884 - 1943)といいう人が、こんな格言を残しています。

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ

 

話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず

 

やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず

 

特に一番上のものはよく知られており、
教育者やリーダーに必要な心得として取り上げられることが多いようです。
でも、最初に紹介したブログのアクションと同様に、
それを実行しようしてもなかなか難しいのが現実だと思います。
特に、「させてみせ」は一筋縄ではいきません。

 

「自分がやった方が早いし、正確な仕事が多い」という気持ちもわかります。
ただ、だからといって、全くやらせないとなると、進歩はありません。
任せていい人間か、任せていい案件かを見極める必要があるでしょう。

そのためには、相手の力量を知る必要があるし、
やらせる前に基本的な知識や技術を身につけさせなければいけません。
万が一のことを考えて、失敗をカバーするための準備や覚悟もいるでしょう。

やらせてみたはいいが、失敗続きにでもなったら、目も当てられません。
本人は自信は無くすし、仕事は進まないしで、
「やらさせない方が良かった……」と思ってしまう可能性も。

それ以前に、こちらの気力を削いでしまうのは、
やらせようとしているのに、本人に「その気がない」場合。
任せていい人間ではなかったに、任せてしまった方が悪い。
要するに、任せた方の見る目がなかったのかもしれません。
ただ、マンパワーの問題もあって、その人に任せざるを得ない時もあるでしょう。
いずれにしても、人に何かを教えたり、何かをさせたりするのは難しいことです。

とは言え、世の中には人に何かをさせて、
素晴らしい結果を上げているというケースはたくさんあります。
良い結果が生まれないということは、
結局のところ、やらせる側の能力の無さに帰するのかもしれません。
私個人の場合は、やはり私に、人の上に立つ資格がないのでしょう。
自分では努力してきたつもりですが、才能が無かったのか・・・
それとも努力が足りなかったのか・・・
年度末を迎えた今、これまで以上に自信を失いつつあります。