土曜日は本来休みなんですが、昨日は仕事があったので会社へ行ってました。
仕事が終わったのが7時半頃。
もともと知人に勧められていた映画が9時前から始まるので、
軽く食事をしてから観に行くにはちょうど良い時間でした。
久々の、劇場で見る映画です。
タイトルは『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ(Exit through the Giftshop』。

今年のアカデミー賞ドキュメンタリー映画部門にもノミネートされていた作品で、
監督は今話題のグラフィティ・アーティストBanksy(バンクシー)、
そしてもうひとり、Mr.BrainwashことThierry Guettaも監督と言うべきでしょうか?
なにせ、この映画のほとんどの素材はThierryが撮影した膨大な量のビデオテープが基になっているのですから。
ちなみに、今や人気アーティストの仲間入りしたMr.Brainwashの作品は、
あのマドンナのCDジャケットにも使用されています。
また、昨日初めて知ったのですが、私がすきなバンドのひとつBlurのアルバム『Think Tank』は、
Banksyがデザインを担当しているようです。
ずっと前に購入したCDなのに、今まで知りませんでした……

この映画はグラフィティ・アートとか、ストリート・アートと呼ばれるものを題材にした作品です。
そして、そこには現代のアートやアートビジネスへの批判や嘲笑も含まれています。
そう言った意味で、アートファン必見の映画だと思います。
しかし、それ以上に映画作品としての出来の良さに感心しました。
特に秀逸なのが、音楽の使い方。
シーン毎にぴったりハマった音が使われていて、思わずうなってしまいました。

アート映画と言うと非常につまらない、眠くなりそうな印象ですが、
この映画はスピード感があって、ドキュメンタリーでありながらストーリーも面白いもの。
何よりもちょうど良い長さなのがいいですね。
最近は意味もなく上映時間の長い作品が幅を利かせていますが、
『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』の上映時間は、約90分。
眠くなる事もなく、トイレに行きたくなる事もない、程よい時間です。

上映館と上映時間が限られているので、観るチャンスはなかなかないかもしれませんが、
その機会がある方は、ぜひご覧になってください。

ちなみに雑誌『ユリイカ』の最新号でもBanksyを特集しているように、
彼は今、世界中で注目されているアーティストのひとりです。