しばらく更新できませんでした。
本来なら「東京旅行」シリーズを続けるべきでしょうが、
今日は、先週日曜に初めて行ったMIHO MUSEUMの話を書こうと思います。

MIHO MUSEUMは若冲や蕭白ら「奇想の画家」を再評価した辻惟雄が館長を務める私立美術館。
場所は、滋賀県の甲賀市にあります(これがけっこうな山の中なのです)。
これまでも何度か行ってみようと思ったのですが、アクセスがネックになって断念していました。
クルマでもあれば、それほど困難な道のりではないのでしょうが、
なにせクルマを持っていない、地球にやさしい生活をしているので、
どんな山の中に行く時も、公共交通機関と徒歩だけが交通手段なのです。
MIHO MUSEUMの最寄り駅であるJR石山駅まではJR大阪駅から新快速で1時間弱。
しかし、それからがまた遠い。
1時間に1本ぐらいしかないバスに、50分ほど揺られて行かなければいけません。
では、それほどまでしてなぜこの美術館に行こうと思ったのか?
それは、ここで今「長沢芦雪 奇は新なり」という展覧会が開催されているからです。
$Mr.Mのひとりごと-「長沢芦雪」展のポスター

しかも、ふだんは和歌山県無量寺にある龍図・虎図襖が公開されるのは5月8日まで。

いわゆる「奇想の画家」が好きな私にとって、
芦雪の作品をまとめて見られる機会はかなり貴重なもの。
どんなに大変でも、これは行かなければいけません。
そこで、結局初めてMIHO MUSEUMに足を踏み入れました。

バス停があるのは「レセプション棟」と呼ばれる建物。
$Mr.Mのひとりごと-MIHO MUSEUM レセプション棟

ここにはレストランやミュージアムショップはありますが、
作品は展示してありません。
展覧会場(特別展・常設展)はここから徒歩10分ほどの所にある「美術館棟」。
$Mr.Mのひとりごと-MIHO MUSEUM 美術館棟

歩くのが嫌な人は、2つの建物を結ぶ電気自動車に乗っていくことも可能です。
$Mr.Mのひとりごと-2つの建物館を結ぶ電気自動車

(ただし、7人乗りのために待たされる場合もあります)
トンネルをくぐり、橋を越えたら、見えて来るのが「美術館棟」。
$Mr.Mのひとりごと-幻想的なトンネル

$Mr.Mのひとりごと-トンネルから美術館棟へ続く橋

ガラスを多く使ったこの建物を設計したのは、
ルーヴル美術館のガラスのピラミッドを作ったI.M.ペイ。
そういえば、どこかしらあのピラミッドに似てる気がします。

芦雪展は想像通り素晴らしいものでした。
龍図・虎図襖などの大作はもちろん、わずか3cm四方に多くの人や獣を描いた
「方寸五百羅漢図」は一見の価値ありでしょう。
作品によっては展示替えになったものもありますが、会期自体は6月5日までなので、
「奇想の画家」に興味がある方は、ぜひ足を運んでみてください。
ただし、クルマがないとなかなか大変ですよ。

古代エジプト、メソポタミア、インド、ギリシア・ローマ、中国等の常設展示も、
なかなか興味深いものでした。
「美術屋・百兵衛」でまだ滋賀県は特集していませんが、
いざ特集する時には、ぜひMIHO MUSEUMも取り上げたいと思います。
$Mr.Mのひとりごと-美術館棟の中庭