昨日はパソコンの調子が悪く、ブログを更新できずに申し訳ありませんでした。
数少ないMr.Mファンにお詫びいたします。

さて、本日は「美術屋・百兵衛」No.16(兵庫県特集)の「ギャラリーへ行こう」
125pでも紹介した神戸市の「ギャラリー島田」さんの話をしましょう。
$Mr.Mのひとりごと-ギャラリー島田の外観

実は「ギャラリー島田」が「百兵衛」に登場したのは今回が初めてではありません。
2008年4月に発売したNo.5でも登場いただいております。
「ギャラリー島田30周年」というのが、その時に掲載した9ページの記事のタイトル。
$Mr.Mのひとりごと-ギャラリーB1に飾られた作品


ギャラリー島田が誕生したのは1978年のこと。
ただし、当時の名前は「海文堂ギャラリー」というものでした。
義父から老舗書店・海文堂の社長業を引き継いで間もない島田誠氏が、
会社の応接室を日曜大工で15㎡のギャラリー改装したのが始まりです。
1980年には書店増築時にギャラリーも72㎡に拡張。
1988年には90㎡にまで拡大しています。
とはいえ、書店と画廊の両方を経営するのは至難の業。
どちらかが片手間の仕事なら別でしょうが、
いつも何ごとにも全力投球の島田氏は、結局書店から手を引くことを決意します。
2000年には書店の経営を義弟に任せ、画廊に専念することになったのです。
そして神戸市北野の地で「ギャラリー島田」として新しいスタートを切りました。
http://www.gallery-shimada.com/

海文堂ギャラリーの時代から33年間、ギャラリストとしての活動を行ってきた島田氏には、
以下にあげる4つのポリシーがあります。
1)今を生きる作家へのこだわり
2)マイナーなもの、異端・反俗へのこだわり
3)作家と共に歩む
4)属さず、依りかからず、あきらめず
どれも口に出すのは感嘆かもしれませんが、実行するのは難しいことばかり。
それを30年以上も続けてこられた訳ですから、島田さんは信念の人と言うしかありません。
例えば4)を徹底しようとすれば、敵を作ったり、叩かれたりしたことも多かったと思います。
そんな状況でも信念を貫き通したから、作家の中にも美術愛好家の中にも島田ファンは多いのです。
さらに、多くのアーティストを育ててきました。
例えば、近年「奇蹟の作家」として名が知られるようになった石井一男さん。
$Mr.Mのひとりごと-石井一男「女神たち」

テレビの「情熱大陸」や後藤正治さんの本『奇蹟の画家』を通してご存知の方もいらっしゃるのでは?


実は、あの石井さんを発掘したのは島田さんです。
島田さんがいなかったら、今の石井さんはなかったとさえ言えるかもしれません。
詳しくことを知りたい方は、下のアドレスにアクセスしてみてください。
http://ishii.mai433.com/profile.html

仕事を通して知ったギャラリー島田ですが、
今では一美術ファンとして足を運ぶギャラリーのひとつになりました。
先日開催された「ギャラリー島田 コレクション・オークション2011」にも参加。
さすがに高価な作品は変えませんでしたが、
1000円の作品から出品されたチャリティーオークションで作品を2点購入。
阪神・淡路大震災を経験した島田さんは、
チャリティーや文化支援などにも力を入れられています。
ほんの少しの額ではありますが、私もそんな活動に協力できたと思うと嬉しいです。
しかも、気に入ったアートを家に置けるようになって、ですから尚更です。