金印が常時展示してあるということで昨日も紹介した福岡市博物館
ここには、それ以外にも面白い収蔵品があります。
ちなみに金印以外に2つある国宝は、いずれも刀剣。
国宝ではないものの、面白い逸話を持つものもいろいろとあります。
その一つが、この立派な槍(写真が下手なせいで立派に見えないかも…)。
$Mr.Mのひとりごと-黒田節にも出てくる槍「日本号」


実はこれ、あの「黒田節」の中で歌われている日本一(ひのもといち)の槍なのです。
その歌詞は「酒は呑め呑め 呑むならばのこの槍を 呑み取るほどに呑むならば これぞ真の黒田武士」。
お酒があまり強くない私にとっては、非常に恐い歌でもあります(笑)。
天下三名槍の一つに数えられるこの槍の正式な名前は「日本号」。
元々は天皇家が所有する御物で、正親町天皇より室町幕府十五代将軍である足利義昭に下賜されました。
その後、織田信長を経て豊臣秀吉に渡り、秀吉より福島正則に与えられます。
黒田節の由来は、福島正則から黒田長政の家臣・母里友信の手に槍が渡った時の逸話を表わしたもの。

長政の使者として福島正則の元を訪れた母里友信は、正則に酒を勧められます。
友信はかなりの酒豪でしたたが、使者である手前それを固辞しました。
しかし、本人も酒豪である正則はこれに「飲み干せたならば好きな褒美をとらす」としつこく勧め、
更には「黒田武士は酒に弱い、酔えば何の役にも立たないからだ」などと家名を貶める発言をした。
そこで友信は、大盃になみなみと注がれた数杯の酒を一気に呑み干すし、
褒美として、正則が秀吉から拝領した名槍「日本号」を所望したのです。
正則は「武士に二言は無い」と、惜しげもなく褒美に差し出したというもの。

福岡市博物館の常設展示は、「総合」と「部門別」に分かれており、
「総合」では対外交流史を中心とした福岡の歴史と民俗について様々な文物が展示されています。
一方、「部門別」は4つの部門に別れており、それぞれの部屋で市内外の文化財が展示されています。
歴史の展示を行う部門別展示室1、黒田藩ゆかりの品々を展示する部門別展示室2(黒田記念室)、
美術・工芸品が中心の部門別展示室3、そして考古・民俗資料を展示する部門別展示室4。
黒田節の槍「日本号」が展示されているのは、部門別展示室2の「黒田記念室」です。
$Mr.Mのひとりごと-福岡市博物館(黒田記念室)


さて、唐突ですが、福岡と言えば有名なのが屋台とラーメン。
福岡(博多)の風物詩と言っても過言ではないかもしれません。
一説によると、福岡市内にある屋台の数は200軒以上。
福岡市中心部にある中洲の屋台が特に有名ですが、
その他の地域でも、あちこちで食欲をそそる灯りを目にします。
とは言え、やっぱり屋台のメッカは中洲。
那珂川と博多川、2つの川に挟まれた、文字通りの中州(中の島)であるこの場所には、
かなりの数の屋台が集中しています。
$Mr.Mのひとりごと-思わず誘われてしまう屋台の灯り

取材が終わった夜、その中の一軒にふらりと立ち寄ってみました。

春吉橋のたもとにある「やまちゃん」です。
このあたりに店を出して、もう30年以上になるそうです。
残念ながらオーナーさん(やまちゃん?)は不在でしたが、
若い店員さんが親切に、応対してくれました。
焼き鳥、おでんときて、締めはやはり長浜ラーメン
$Mr.Mのひとりごと-やまちゃんのラーメン600円

見かけはかなり濃厚に見えますが、以外とさっぱりとしたとんこつ味。
博多らしいストレートな細麺によく合います。
店員さんや、隣りに座ったお客さんとの会話も、いいスパイスになって楽しく過ごしました。
屋台にはあまり行った事がなかったのですが、これからはちょくちょく行こうかな(笑)