覗いてしまった

彼女のインスタグラム


僕の作った

メジロ専用餌カゴに入ったメジロ

それを

インスタグラムにアップして


読者の

籠への指摘に

これは自作で

庭の他の樹木を荒らされないように始めたんです

と彼女は書いていた


作者の僕からすれば

それは間違い


まず

他の樹木が荒らされると言うけど

メジロの季節に鳥に

荒らされるようなものはない


ご近所の花にやってくる

つがいのメジロに

春先は餌が乏しいと思い

蜜柑をあげたくて

メジロ専用のそれを設置する目的で


他の鳥が

メジロの蜜柑を持っていかないように

メジロだけが通れる出入口を設計した


それを

100均の籠二つと結束バンドで

作ったと言うのが真実


彼女は

庭の樹木の世話をしないから

家の樹木の状況を知らない


だから

適当なことを言う


籠も作ってないから

意図も知らない


そもそと

蜜柑もやったことはない


何も関わっていないのに

意図と異なる説明を

平気でする彼女に

腹は立つが


この人は

時々

ちゃんと人の考えを理解せず

そして確認せず

自分の思い込みで判断するところがある


こういうことも

積み重なって

ストレスになった


ただそれは

そういう人と理解して


彼女を傷つけないように

やわらかく誤解を解くことを怠った

僕の幼さゆえの過ち


いや

まあいいやで

笑い話にすれば良かった


僕は

子供の頃

両親との関係が希薄で

親の愛情を充分に受けられなかった


大人になってからも

両親と会うこともなく

生きてきた


その結果

愛着障害のような形で顕れ


親しくありたいと思う人

つまり

パートナーとの距離感が掴めないのだど思う


距離感が掴めないがゆえに

時には

それは拒絶になり


関係が悪くなり始めた頃からは

衝突を避けるために

彼女のインスタグラムも

Facebookも

Xも見ないようにしてた


活動も

関わらないように距離を置いた


それも

きっと僕の過ち


距離なんておかずに

もっと彼女に

寄り添えばよかったのだ


頭では分かっていても

なかなか

どうしようもなかったんだ


彼女のSNSの

僕の個人情報を確認するためだったのか

未練なのか

覗かないつもりが覗いてしまった今


同時に

たくさんの

猫様の画像も見てしまった


それから

ずっと息苦しい


過呼吸というやつだろうか


いつも側にいた猫様に

二度と会えない現実


彼女に頭を下げ

仮に会ったとしても

僕を忘れてしまってる可能性は高く


もう感情豊かな

あの猫様の表情を見ることが出来ない恐怖


もう側にいないと

分かっていても

猫様を探してしまう

割り切れない気持ち


罵倒された時

本当はどうすれば良かったのか


極論に達する前に

とりあえずその場から

立ち去り

冷静になるべきだったと思う


壊れた関係が修復できたかは

わからないが

全てを投げ出すことはなかった


考えて

より良い関係が作れないか

考えるべきだった


それも

愛着障害の特性なのかも知れない


それにしても

息苦しい


心も壊れてしまいそう


何もかも忘れたい