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父は気性が荒く

とにかく出鱈目な人

 

そして

母は

その父の行動に耐える人で我慢の人

 

そう思っていた

 

ところが

妹や父方伯母や

いくつかの人の話が集まってくると

それは誤りだと知った

 

ワガママ

自己中心

我が強い

気が強い

金銭感覚なし

無計画

 

これが本当の母らしい

 

怖くなった

 

僕はずっと

家から逃げようと生きて

逃げてきた

 

家族を持つことを諦め

一人で生きて

終われば良い

 

人生の早々に決めたこと

 

もし家族を待てば

自分も父のようになり

要領の悪い子供を叱り殴り

 

最後は一方的に家族を

バラバラにしてしまう

 

それが

怖かったからだ

 

ただ

父が亡くなったら

贖罪として

 

母の終わり頃には

母と付き添うことを考えた

 

家族の崩壊は一方的ではなく

元々の原因は母側で

父が不在中の

母の不倫だとも聴くし

お金のこともいろいろあってたとも聴く

 

そのあたりは

他人の噂ぐらいに思っていたし

本当だとしても

その方向に逃げてしまったのは父の所為だと思っていた

 

実際は

気の強い父と

気の強い母は揉めて

どっちも引かず

 

そして

家が荒れ

 

母に対して

暴力を振るい出した父を前に

高校生の妹は

 

自らの進学や夢を捨て

暴力から母を守るために

全てを背負ったということだろう

 

確かに

大学生だった僕に一度電話があった
『お兄ちゃんのところに行っても良いか?』と
 
その時は
そこまで妹が追い詰められて
いると分からなかった
 
そして
いつの間にか母と妹は消えた
 
結局

母も父と同じ側の人間で

家族をバラバラにした共犯だったということ

 

僕が本当に

罪を贖う相手は
母ではなく妹だったのだ。。。