山本幸久さんは『お仕事小説』を得意とする作家で、私がブログを始める前後によく読んでいました。

 

「笑う招き猫」、「凸凹デイズ」「カイシャデイズ」などなど、面白いと同時に温かくて、読むと元気になれるんですよね。

 

そんな中、特に気に入っていたのが2008年作の「ある日アヒルバス」です。 主人公のバスガイド・高松秀子が一生懸命頑張る様子に心惹かれました。

 

本作は8年ぶりに執筆された「ある日アヒルバス」の続編で、物語の中も8年の月日が経っていました。

 

アヒルバスのバスガイドになって12年、いつしかベテランになった高松秀子(デコ)。 恋も仕事も充実…のはずが、後輩に追い抜かれっぱなしの日々。


外国人向けオタクツアーのガイドを担当するが、最悪の通訳ガイド・本多光太のおかげでトラブル続発。 デコは乗客に、そして自分にも幸せを運ぶことができるのか!? 
(BOOKデータベースより)

 

バスガイド同期の中森亜紀は結婚して育児休暇中、バス運転手の小田切も結婚して一児のパパ、秀子(デコ)だけが独身でありカレシもいません。

 

さらに、前作では新人ガイドでありデコが教育係になっていた5人も一本立ちして、次々と企画を成功させています。 デコは仕事もプライベートも自身喪失気味。

 

そんな時、デコは外人向けオタクツアーのガイドを急遽頼まれます。 トラブルメイカーの通訳ガイド・本多光太がいる中でツアーを成功させることが出来るのか?という物語でした。

 

私は前作から8年ぶりどころではなく、読んだのは12年ぶりでしたが、前作の印象が強かったのか、アヒルバスの世界観を結構覚えていました。 それだけでなく本作には「笑う招き猫」のアカコとヒトミや「凸凹デイズ」の浦原凪海も登場して懐かしかった!

 

30歳を過ぎてもデコの一生懸命さは変わっていませんでした。 やはり山本幸久さんのお仕事小説は良いですね。