『死んだ山田と教室』『死んだ石井の大群』に続く「死んだ…」シリーズ第3弾です。

 

啓栄大学演劇研究会卒業生の元に届いた脅迫状。 『誰が木村を殺したのか、八年前の真実を知りたければ、2024年1月9日14時、雛月温泉の宿・極楽へ来い』


集められたのは、庭田、咲本、羽鳥、井波の4人。 木村が死んだあの日の夜、劇研4年生だった皆には、それぞれ秘密にしていることがあった…。 (出版社紹介文より)

 

8年前の演劇研究会合宿で、卒業公演の稽古を温泉宿で行っていた庭田、咲本、羽鳥、井波、木村。 その夜に木村が近くの川で溺死してしまいます。

 

警察は自殺と判断しますが、その8年後、木村の妹と名乗る女性から4人に脅迫状が届き、兄の死の真相を知るため当時の出来事や会話を再現しろと言うのです。

 

現在の出来事と8年前の出来事が並行して語られますが、後半まで木村の死の手掛かりは出てこないし、8年前の会話をすらすらと再現できるのも不思議だなーと思って読んでいました。

 

しかし、ある人物の「木村殺したの、おれかもしんねぇわ」という言葉から、ストーリーは一気に加速、4人それぞれの秘密が暴露され、お互いに罵り合う場面にまで発展します。

 

ラストは、木村の死の謎解きと、この物語自体の謎解きが行われ、8年前の会話がすらすら再現された疑問も解消しました。 なるほどね。

 

『死んだ山田…』は青春小説、『死んだ石井…』はデスゲーム小説、『死んだ木村…』は演劇小説と、それぞれ傾向の異なる小説でありつつ、設定のユニークさ、どんでん返しの妙は共通していました。

 

このシリーズはどれもお勧めですが、私的好みで言うと、『死んだ石井…』>『死んだ山田…』>『死んだ木村…』かな。