日記 ③「下宿探し」(S38.5.8~9) | 獏井獏山のブログ

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S38..8)

 鈴木のお母さんとの約束で、今日も下宿探しに行って貰うため早く帰ることになった。

 その前に午後、私は後楽園の学生協会という斡旋屋へ探しに行った。余り無かったが、まぁまぁというのが2,3有ったので紙に写して帰った。

 帰って見ると、昨日押さえておいた3畳はもうダメだった。別口を聞いて貰っていたのもダメとのことだった。今日私が後楽園の斡旋屋で見付けてきた物件を、せめて下見に行ってくればよかった…後悔しきり。

 

 こうなると頼りは植村さんから大上さんに頼んで貰っている池袋のアパート「4.5畳、3,000円」である。余り安すぎるのでどうかと思うが、見てみなくちゃ分らない。金曜日に見に行く予定。

 

 鈴木さんの家でも探しておくとのこと。弟も妹もみんな聞いてきてやると云っていた。

 

S38..9)

午前・午後共に研修が有ったので、とうとう後楽園は行けずに終った。 帰りに植村さんと人事院の食堂でメシを食った。酒を1合付けた。身体が参るほど背中が凝っていたので早く帰って寝たかったが、帰ってテレビを見ていると、それは緩んで良くなった。

 今日にして下宿が見付からない煩わしさを感じた。

 

 鈴木さんの家の人々は良く育てられた子供達であり、母はやはり偉い人だ。東京っ子らしくサバサバして気持ちの良い人だ。弟の孝雄さんは落ち着いた人物で流石鈴木さんの弟らしい知性を話しぶりから見て取れた。妹の上の方は来年結婚すると聞いているが、こっちは孝雄さん以上の女らしい落ち着きが感じられ、どうしても孝雄さんの姉のように思えてならない。下の妹は甘えん坊で育ったアトが窺える。時にちょっぴりソレが出てくる可愛らしさを感じる。

 大阪人の家庭では感じられなかった軽快さがここにはある。気持の良い家庭の空気だ。

 

 帰ってきた孝雄さんが、家を1軒探してきてくれた。日曜に見に行く予定。

 

 能率班の仕事にはまだ馴染めない。