昨日、目の前を腰が少し曲がった80歳は超えていると思われる女性が、
ゆっくり歩いていらっしゃいました。
私の歩くスピードは早いものの、信号待ちとなり、
その女性が追いつかれご一緒に。

でも、信号が青になったら、この女性は赤になる前に渡り切れるだろうか…
と気になりました。
信号をほぼ渡って、振り返ると、青点滅…
赤になってもその女性は横断歩道の真ん中。

慌てて戻って、大きなお世話ながらその女性に声をかけ、
曲がってくる車に止まってもらって渡るまで待っていただきました。

聞けばこれから病院へ行くのだと…歩いていこうと思ったけど、
やっぱりタクシーを拾えば良かったかしら…と。

この道ではほとんどタクシーが通らない。
急いでいた私は
「駅までいけばタクシー乗り場があるんですけどね…、気をつけていかれて下さいね」
と声をかけてその女性と分かれたものの…
あの対応で良かったんだろうか…
時間があれば本当は駅のタクシー乗り場までご一緒したいほどでした。

お一人暮らしなのかもしれません。
化粧もしっかりされ、身支度も整われて、自分の足で歩いていこうとされたあの女性から、
凛とした生きる姿勢を感じました。
そして美しく年を重ねていらしゃると感じました。

年配の女性たちをみてると
本当に生き様や在り方が、にじみ出るのだな…と感じます。
それはごまかすことでできないもの。

その女性と自分を重ねながら
私がこの人と同じ年齢になったときに
どんな暮らしをしているのか、どんな想い出を抱えながら
生きているのだろうと想いを馳せる時があります。

これは「どんな人生を送りたいか」「どんな自分でいたいか」
「どんな生き方をしたいか」ということに繋がりますね。

あの後、その女性はどうされただろうかと気になりながら
美しく年を重ねているあの女性が、無事で、そしてさらにお幸せで
ありますように…とそんな願う気持ちになりました。