かけがえのないもの | 雑・構築 

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雑貨をこよなく愛し、乱雑な部屋で雑誌を読みながら雑駁な雑学ともいえないような事を複雑にならないよう、でもできれば猥雑に雑文を書いていく。
要は、相変わらず駄洒落を駆使してどうでもいいことの垂れ流しブログ第二弾。

今年の2月は忘れられない月になった。

11日に92歳を迎えた父が、21日永眠。

16日に入院したと思ったら、21日の朝に血圧低下して、一度もち直して仕事に行ったら残念ながら死に目には会えず。

23日通夜

24日葬儀、そしてお屋敷山斎場へ。

勿論悲しいけれど、妹と確認したら一度も怒られた事がない、という点で一致した。

まだ小さい時いたずらをして困らせた時、留年した時、結婚もせず孫を連れていけなかった事、認知症を患っておかしくなった父を怒鳴った時。

何か言いたいことはあったと思うのだが、それでも何も言わなかった。

いたずら少年ぽい所があって、死んでなおそれを感じさせる不思議な事が2つあった。

遺体を安置している部屋で線香の火を絶やさないように妹と交代した3時頃。

コーヒーを飲もうとしたら、2回続けて線香がバタッと折れて座布団にジャンプ。

もし寝ていたら火事になっていたと思ったが、これはコーヒーが好きだった父からの俺にも飲ませろ、というメッセージだと思いたい。

あと1つは、葬儀の時、導師が焼香で狼煙のような垂直の煙をあげたと思ったら、最前列に座っていた私母妹がいる右側に水平に流れ私達の上で煙がしばらくモヤモヤしていたらしい。

これは後列で見ていた妹の旦那と次男が同じ事を証言した事から父に間違いないだろう。

さすがに肉体が消滅したあと、葉隠の忍ぶ恋のように煙となって我々に想いを伝える事はなかったけれど。

これまで本当にありがとう。

母を連れて行かなくてありがとう。


かけがえのないものを失って人は成長するのだと思う。

58歳の僕にいまだに成長する機会を与えてくれたんだと思いたい。

エロスエタナトス

会者定離