荒ぶる季節の乙女どもよ。4

 

あなたのはじめてを、わたしにください──。

和紗たちは文芸部に所属する女子5人。部が「死ぬ前にしたいこと」という話題で沸いたある日、部員の一人が投じた「セックス」の一言……

その瞬間から、彼女たちは性に振り回され始める。

 

好意を寄せる幼なじみ・泉と「セックス」発言の張本人・新菜の急接近。和紗は膨らむ猜疑心と劣等感から、二人との距離感を見失い始めてしまう。そして文芸部員たち5人の悩みが合宿で交差する──

 

学生時代の性の関心は男女関係なくあるもので...

性を意識して自分に対していろんなことを考えてしまう。そのなかで他人との関係や距離感に戸惑ってしまう学生たちの青春がここにあります。

 

 

著者について

岡田麿里さん

1998年の『DTエイトロン』の第9話「FANG OF THE TANK-CEMETERY」よりアニメ脚本を手掛け始める。知人から仕事を頼まれて初めてアニメ作品に参加し、監督のアミノテツローから「ライター希望なら」とアイディアを求められてシナリオを書くに至ったという。

2001年に『おとぎストーリー 天使のしっぽ』の脚本を担当。この作品を契機にアニメのライターを志し、アミノテツローに仕事をしたいと申し出る。アミノからは「自分についてのシナリオを書く」という課題を与えられ、岡田は自らの不登校時代をモチーフにしたシナリオを提出。岡田にとって、不登校のカミングアウトという側面もあった。

アミノからは「アニメ業界に入って、いつか俺の遺作のホン(脚本)を書け」という返事をもらい、本格的にアニメのシナリオライターとなる。

 

2011年上半期に、『フラクタル』、『放浪息子』、『GOSICK -ゴシック-』、『花咲くいろは』、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らないなど延べ6クール分のシリーズ構成を同時に担当した。

 

2017年以降、実写映画・ドラマの脚本も執筆するようになる。

20174月に自伝『学校へ行けなかった私が「あの花」「ここさけ」を書くまで』(文藝春秋)を刊行。この自伝はNHK BSプレミアムにて20189月に実写ドラマとして放映されることが同年5月に発表され、岡田自身が脚本を執筆する。

 

 



 

 

 


荒ぶる季節の乙女どもよ。(1)

あなたのはじめてを、わたしにください──。

和紗たちは文芸部に所属する女子5人。部が「死ぬ前にしたいこと」という話題で沸いたある日、部員の一人が投じた「セックス」の一言……。その瞬間から、彼女たち

 

 

 




荒ぶる季節の乙女どもよ。(2)

新菜の「死ぬ前にセックスがしたい」発言より性に翻弄され始めた文芸部。幼なじみ・泉の自慰を目撃した和紗は、彼への好意を自覚する。変化が訪れた二人の関係性が、彼女を思い悩ませる……。

 

 





荒ぶる季節の乙女どもよ。(3)

和紗との行為は「これっぽっちも考えたことない」と泉に告げられた和紗。彼女は衝撃から性と愛の繋がりをぐるぐると考える……。

悩み続ける和紗の前に現れたのは、「セックス」発言の張本人・新菜と泉が…