第一四九四話 須坂2 | ~風和里~真壁にて

~風和里~真壁にて

「語りのある街」「八七咲き街」に続く第三部です
日々の美しい風景 支えあう人の和 どこか懐かしい里 真壁 
この里の物語、自分の思い、旅日記などを綴っています

7月3日です。

 

朝方は雨でしたが天気はよくなるようです。

 

 

須坂の続きです。

 

今回の須坂まち旅では思わぬ出会いもありました。

 

須坂駅から重要伝統的建造物群保存地区に向かう途中

 

道に迷いフラフラと歩いていると

 

空き店舗を活用した建物に出会いました。

 

今思うと、道迷いもここに導かれたのかもしれません。

 

 

中を覗くと若い男の人が迎え入れてくれました。

 

今はやりの地域おこし協力隊の隊員Iさんで

 

須坂の町並み活性化をテーマに活動していました。

 

 

時間もあったので色々と立ち話です。

 

本来なら町並みで人を呼び込むことが仕事なのでしょうが

 

Iさんは違った視点を持っていました。

 

地元の高校生が楽しく過ごせる居場所をつくり

 

高校生とともに活性化を行うというものでした。

 

町並みとはやや離れた場所にあった空き店舗を改装し

 

高校生の居場所「COTOCOTO」を2022年に開設しました。

 

最初は誰も来なかった居場所も少しずつ高校生が増え

 

3年目の今年は40名を超える高校生が集まるようになったそうです。

 

しかし単なる高校生の居場所ではありません。

 

高校生を中心に毎月イベントやワークショップも行われるようになり

 

地元の人たちや観光客も訪れるようになったそうです。

 

Iさんは今年12月で協力隊の任期が終わりますが

 

その実績が認められ任期終了後は須坂市の職員に採用されるとのこと。

 

今まで色んな協力隊員を見てきましたがIさんはすごいやり手です。

 

須坂市がIさんを手放さない理由もよくわかります。

 

Iさんの素晴らしさは一点突破

 

色々手を出さず高校生を活かすという視点だけで

 

事業を起こし地域を巻き込み活性化へ導きました。

 

「人を呼び込む観光での活性化はいっとき

 

でも高校生、若者、地域の人がつながれば継続的な活性化ができる」

 

Iさんの思いが強く伝わりました。

 

 

25年前に来た時も偶然立ち寄った「蔵のギャラリーぶらり館」で

 

女性の方からまちづくりを学びましたが

 

今回も協力隊Iさんの活動によき学びを得ることができました。

 

須坂は私にとってはよき学びのまちのようです。