第一三一三話 雛話その6 | ~風和里~真壁にて

~風和里~真壁にて

「語りのある街」「八七咲き街」に続く第三部です
日々の美しい風景 支えあう人の和 どこか懐かしい里 真壁 
この里の物語、自分の思い、旅日記などを綴っています

各新聞社が記事にしてくれたおかげで

 

真壁のひなまつりは再び風が吹いたかのように広まりました。

 

町中ではお雛様を自主的に飾る人が増え始め

 

また、日にちが進みひなまつり後半(20日頃)になると

 

平日でも真壁に来る人を見かけるようになりました。

 

町の人たちも嬉しいようで

 

来てくれた人たちにお茶や甘酒を振る舞うなど

 

おかげで町は和やかに賑わいました。

 

「お茶飲んでって」

 

「ありがとうございます」

 

そのような会話が町中に広がりました。

 

特に忘れられないのがSおばちゃん

 

Sおばちゃんのところには振る舞ったお茶に感謝し

 

たくさんの手紙が届いていました。

 

それを嬉しそうに見るSおばちゃん

 

「こんなおばちゃんでも役に立ててうれしい」

 

Sおばちゃんの姿と言葉を聞いて

 

ひなまつりをやって本当によかったと思いました。

 

(つづく)