先日長女の話をしましたが、一人暮らしの大学生活は順調な滑り出しをしたようです。

 

既に友達も何人か出来て、

 

「みんなええ子ばっかり」

 

と楽しそうにライン電話で話してくるので、

 

ともかくも一安心と言ったところでしょうか。

 

 

さて、息子の話ですが

 

 

早いもので心躍らせて灘中学に入学してから早くも4年が経過しました。

 

そりゃコ〇ナが広がると同時で、入学から通学の出鼻をくじかれたわけで、

 

あれから4年が経ったと思うと恐ろしいもんです。

 

 

やはりいよいよ本人も周りも大学を意識し始めると、

 

ステレオタイプに

 

「おれ東京の大学に行きたい」

 

と発言するわけです。

 

 

以前に灘生がどうして東大を目指すのかと言う理由の中で、

 

親から離れて一人暮らしをしたいから

 

と言う内容の事を書きましたが、

 

最近の息子の発言を聞くと

 

実はやっぱり東大の進振りが要因として大きいみたいです。

 

「俺みたいに何がしたいとか、何が出来るとかないと

 

とりあえず東大行って決めるのを先送りしたいわ」

 

と言う事らしいです。

 

灘生の大半が明確にやりたいことを持っているわけでは無いので、

 

とりあえず文理だけ決めておいて、やることは先送るという感じなんだそうです。

 

ただ、息子は灘生活に後悔が有るらしく、

 

「数学研究部とNPCA(パソコン研究部)をがっつりやっておけばよかった」

 

と言う事らしいです。

 

灘の数学研究部は中一で高校過程まで数学の全てを終了させるらしく、

 

そこで必死でついて行けば、残りの数学人生で無双できるとの事。

 

受験で無双するだけでなく数学オリンピックに出場できる可能性も十分にあったと

 

本人は思っているようです。

 

さらにパソコンについても同様で、

 

パソコンのスペシャリストになれたと思うらしく・・・

 

今中一に戻ってそこをやり直したいらしいです。

 

受験勉強を最近始めた本人の評価で、

 

英語はダメだけれども、数学は灘の中でも十分上位にいられたと

 

本人は思っているようです。

 

そして数学とパソコンのスペシャリストになる事で、

 

「大金持ちになれたと思う」

 

と言うのが本人の自己評価らしいです。

 

そして、こんなやり取りに始まり

 

ある日の晩に息子と客間で久々に語り合いました。

 

風呂上がりの21時頃から話始め、

 

気が付いたら深夜の2時頃になっていましたよ。

 

 

その時に内容は一生忘れる事は無いと思います。

 

 

息子はこの4年間で世界や日本の将来について、

 

「もう世の中詰んでる」と言う表現で、

 

絶望を感じているそうです。

 

「俺がこの4年間、どんなネット廃人になってたと思う?」

 

と僕に言いました。

 

自分の友達には将来官僚になって世の中を何とかしたいと思っている友達がいるそうです。

 

でもこの4年間彼が様々な情報を収集したり、

 

色んな人と触れ合った結果

 

『世の中は詰んでいる』と

 

絶望の淵に立たされたそうなのです。

 

・世の中を何とかしようとする志の高い人はきちんといる

 

・世の中を変えようとする人は色んなものに阻害される

 

・1億の国民がそれを理解しないから、正しい方向に進まない

 

・教育機関もダメだからどんどん国民の意識は下がる

 

こんな感じの事を彼は話していました。

(随分オブラートに包みましたが、言葉はもっと過激で汚い物でしたが・・・)

 

彼が4年間、勉強は横に置いておいて、世の中のあらゆる情報にアンテナを張り、

 

導き出した結論なんだそうです。

 

そして、

 

「俺は人からどう見られるとか、そういう事が怖すぎて世の中を変えるような

 

一歩を踏み出すことは出来ないと思う」と言いました。

 

その結果が、

 

「世の中には目を背けて、大金持ちになるねん」

 

と言う事なんだそうです。

 

自分の能力とか人間性を冷静に判断すると、

 

数学とコンピューターの飛びぬけたスペシャリストになって、

 

その道で大金を掴むことが出来ると感じているんだそうです。

 

その方法や、どういう分野にまだまだ可能性があるかなど、

 

すごく詳しく話してくれました。

 

そこで息子に

 

「お前金持ちになってどうするねん?

 

我が家は金持ちでは無いけど、お金の事で辛抱したことも無いやろ?

 

それ以上にお金持ちになっても、お金が幸せを運んではくれへんで」

 

と伝えたところ、

 

ここからの息子の返答に衝撃を受けました。

 

 

「俺は世の中をいい方に持って行くような人間にはなれない。

 

だからお金持ちになって、世の中を変えられるような人に

 

投資や寄付をして、世の中を少しでも良くして欲しいねん」

 

 

何といえばいいのか

 

もちろん誇らしく、うれしい事なのですが、

 

16歳の高校生が出した回答として、

 

息子の闇を逆に感じてしまいました。

 

 

その他にも彼の苦しみや悩みを数時間に渡って聞いて、

 

ここには書けないような内容の事をずっと語らいあいました。

 

 

『地球の未来を救う仕事』

 

小学6年の時の卒業文集で息子が綴った将来の夢です。

 

その思いの根源は変わっていないんだと言う事が良くわかりました。

 

 

世の中にどれほど影響を及ぼせるかはわかりませんが、

 

大学生になるまでは息子の思いに応えてやりたいと思います。

 

と言う事で、

 

いよいよ塾通いをスタートさせ、

 

4年間の雌伏から、再度飛び立つ準備を始めた様子。

 

 

数学は何とかなるみたいですが、

 

やっぱり問題は英語

 

でも

 

ほぼほぼ勉強してなかった4年間のブランクを埋めるように、

 

一気にやり始めた様子。

 

はてさてこれからどうなっていくのやら(笑)

 

あと2年(3年になるのか?)

 

見守ってやります。