心が辛い子供への対応の仕方

 

1)登校刺激を取り除く
2)子供として楽しいことに没頭させる。多くはゲームやネットです。
3)(母親だけは、どのような子どもの姿でも)ありのままの子どもを認める
4)傾聴(時間制限をつけない。相槌は入れる、オーム返しはして良い。決してアドバイスや説明をしないこと)
5)共感とスキンシップ(大好きだよ、お母さんの子どもで有り難う、今のあなたで良いよ、と言う言葉を忘れないように)
6)子どもの要求(学校と勉強を除く)を100%だけ、即座に、笑顔で叶える(非常識でも、危険でも、法律に反していても、母親だけは叶えようとする姿勢を見せる。その場合には必ず叶えることを意味していない。)
7)(子どもが荒れなくなっり、問題行動がなくなって、子どもが楽しみに没頭できるようになったら)母親は子どもを見ない、言わない、母親の笑顔、だけにする
8)其れ以後、子どもの動きを後追いするだけにする。決して先回りをしない

参考書
子どもは何を考え、感じ、行動するか(880円、風詠社)
子どもの立場からの不登校、いじめ、引きこもりについてのQ&A(500円、風詠社)


大人の心と子供の心の違い
 子どもは持っている知識を言葉にできますが、大人と異なってその言葉からの行動はできません。その言葉の内容から行動ができるときとは、報償か罰が関係しています。つまり子どもの言葉は、子どもの知識であり、子どもの意思ではありません」。
 子どもは子どもが感じたことについて、子どもの性格(それまで身につけた習慣と感性)から反応をして行動をします。大人もその性格から行動をしますが、大人特有の行動の仕方は、その人なりの思考を機能をさせて、その結果から行動をします。
 子どもはその情感や習慣、知識に、大人顔負けの物を持っている場合があります。つまり子どもがそれなりのトレーニングを受けると、大人の能力、又はそれ以上の能力を発揮することができます。但し、それなりのトレーニングを受けるには、母親又は代理母が存在して、子どもの心のを支える(母と子との間の信頼関係)必要があります。
 母と子との間の信頼関係があると、その時子どもが持っている経験からの知識や、大人から教えられた知識から、その子どもなりに考えることができ、思考からの結果を言葉にして表現することができます。しかしその結果からだけで行動をすることは出来ません(ここが常識と大きく異なるところです)。その事実から、大人は子どもの姿を大人の持っている知識から分析してその答えから、対応法を考えます。その対応法は大人には正しいのですが、子どもの心に当てはまりません。子どもが大人の求めている知識を持っていても、その知識から行動をしないで、子どもはその場その場の子どもの感性から行動をするからです。
 

 

不登校の子供の姿と不登校の解決段階の対比

不登校とは、体に病気がないのに学校に行かれない、行こうとしない状態
不登校の解決とは、自分発の意思で子供の周囲の社会と関わることが出来る状態

不登校の姿1 = 不登校解決の前段階
学校への行き渋り、子供によっては朝起きてこない、起こしてもなかなか起きない。子供が学校でよい子を演じる、問題行動をする

不登校の姿2 = 不登校解決の前段階
子供が学校に行こうとしない。ほぼ、耐えず、子供が家の中で荒れる、家の内外で問題行動をする、心の病の症状を出す。又は、子どもがよい子を演じているから、母親が子どもの心が辛いことに気づけない

不登校の姿3の前段階 = 不登校解決の第一段階
家の中の登校刺激が無くなり、子供が荒れたり問題行動をしない時間を生じるようになる。多くの場合、子供は母親を拒否し続けている。未だ、母親が登校刺激を知らない、理解していない。

不登校の姿3の中段階 = 不登校解決の第二段階
家の中で子供なりに楽しいことに没頭できるようになっている。母親が子供に登校刺激を与えない方法を体得して、その母親に守られて、子供が子供自身の楽しみに没頭できてる。

不登校の姿3の後段階 = 不登校解決の第三段階
自分の知識から登校刺激を作らなくなっている。子供の周囲から、ゲームやネットから登校刺激を受けても、母親がその辛さを直ぐに解決出来るようになっています。母親との会話が素直に出来るようになり、母親が求めなくても子供が自分から身の回りや家事をするようになったときです。

不登校の姿4 = 不登校解決の第四段階
不登校の姿4と不登校解決の第四段階とは、子どもが母親やその他の大人からで無く、自分の発の意思で行動を始めたときです。例えばコンビニなどに子供が必要としている物を買いに行く、衣類を買いに行くなどです。しかし、学校や勉強を除く。

不登校の姿5 = 不登校解決の第五段階
不登校の姿5と不登校解決の第五段階とは、子供が学校に行っていないけれど、普通の子供と考えて良い段階です。登校刺激をしても辛い症状を出さなくなったときです。学校に反応するトラウマが無くなったわけでは無いですが、登校刺激を受けても反応をしなくて、子供がしっかりと自分発の意思を出して、大人社会で活動をし始めた時です。子供によっては自分発の意思から学校に戻る子供がいますし、そのまま大人社会に出て行く子供も出てきます。


この分類を不登校の子供に当てはめるとき、必ず母親が持つ知識や思いを捨てて、子供の姿を素直に(母性から)見る必要があります。母親が知識や常識的な経験から子供の姿を見たときには、子供に加わっている登校刺激を気づくことが出来ません。

不登校解決の第四段階と第五段階とは区別が難しいです。おおきな違いは外出する頻度です。自分発の意思で外出する頻度が週に1,2回なら不登校解決段階の4と考えた方が良いです。この段階で子供が学校やフリースクール勉強を求めた時、母親はそれを否定して、決して協力しない方が良いです。よい子を演じていると考えるべきでしょう。自分発の意思で外出の頻度が多い子どもは、不登校解決段階の5の可能性が高くなります。それでも子供が学校やフリースクール、勉強を求めた時、母親は言葉の上でそれに反対をしてください。それでも子供の方からこれらを求めていくなら、後追いという形で協力をします。決して先周りをしないことが大切です。