不登校引きこもりの9歳の息子です。子どもの部屋からえらく怒っているような声も聞こえます。そのあと泣きそうな顔をして「ゲームが面白くない」とリビングへ来ました。以前の息子なら激しく大声を上げ、物を投げ、壁や机を叩いて、物を壊した物でした。今の息子はしばらくYouTubeを見ていましたが、面白くないけどやると言って、自分の部屋に戻り、またゲームをはじめました。
1時を過ぎた頃、子どもはソファで寝てしまっていたわたしに「1時過ぎたけど、オレはまだ起きてるけど、かあちゃんは寝室に行って、寝てていいよ」と言いました。「ありがとう、いつでも呼んでね」と言ってわたしは布団へ来ました。子どもはゲームをしています。
昨夜子どもは寝る前「普通の生活がしたい」と言いました。わたしは普通の生活って?と思いながら「そうなの?」と言うと、「うん、朝はちゃんと起きて夜もちゃんと寝る生活。その方が一日が長く感じるから」と言いました。
詳しい意味は分りませんが、わたしは「そうなの?分かったわ。でも今のままの**(息子)でいいよ」と言ってハグをしました。子どもはハグされたままでした。

<解説>

>そのあと泣きそうな顔をして「ゲームが面白くない」とリビングへ来ました。
素直に自分の辛さを母親に訴えられるようになっています。母親もその子どもの姿を否定しないで、共感していてくれていたようです。

>1時を過ぎた頃、子どもはソファで寝てしまっていたわたしに「1時過ぎたけど、オレはまだ起きてるけど、かあちゃんは寝室に行って、寝てていいよ」と言いました。
子どもに母親を思いやる心、大好きな母親を守りたいという子どもの本能が機能をしてきている結果だと思われます。それほど子どもの心は楽になってきています。本文中にないですが、子供が登校刺激から守られて、子どもが好きなとに没頭し続けて来たから、母親と子どもとの間に信頼関係ができてきて、子どもが母親に優しくなります。不登校解決段階3に入ってきています。

>「ありがとう、いつでも呼んでね」と言ってわたしは布団へ来ました。子どもはゲームをしています。
子どもは母親から信頼されていると感じられる母親の言葉がけと、安心して楽しいことに没頭できる子どもの姿です。常識では子どもの姿に問題点を指摘されますが、常識は不登校などの心の辛い子どもの心の立場から、子どもの心を見ないからです。

>昨夜子どもは寝る前「普通の生活がしたい」と言いました。わたしは普通の生活って?と思いながら「そうなの?」と言うと、「うん、朝はちゃんと起きて夜もちゃんと寝る生活。その方が一日が長く感じるから」と言いました。
子どもの知識に、子どもの持つ常識が未だ機能をしています。この常識的な知識が子どもから無くなると、子どもはもっと心が元気になれます。そしてこの言葉は、同時に、子どもが母親の感じ方を、常識にとらわれていないか、結果的にテストした言葉になります。

>詳しい意味は分りませんが、わたしは「そうなの?分かったわ。でも今のままの**(息子)でいいよ」と言ってハグをしました。子どもはハグされたままでした。
この母親の対応は子どもからのテストに合格した、母親の姿です。子どもの意思から子どもの方でどんどん動いて行くにはもう少し時間がかかります。経験的にです。しかし確実に子どもは子ども自身で自分の不登校問題を解決していくようになります。

<参考>

不登校の子供の姿と不登校の解決段階の対比

不登校とは、体に病気がないのに学校に行かれない、行こうとしない状態
不登校の解決とは、自分発の意思で子供の周囲の社会と関わることが出来る状態

不登校の姿1 = 不登校解決の前段階
学校への行き渋り、子供によっては朝起きてこない、起こしてもなかなか起きない。子供が学校でよい子を演じる、問題行動をする

不登校の姿2 = 不登校解決の前段階
子供が学校に行こうとしない。ほぼ、耐えず、子供が家の中で荒れる、家の内外で問題行動をする、心の病の症状を出す。又は、子どもがよい子を演じているから、母親が子どもの心が辛いことに気づけない

不登校の姿3の前段階 = 不登校解決の第一段階
家の中の登校刺激が無くなり、子供が荒れたり問題行動をしない時間を生じるようになる。多くの場合、子供は母親を拒否し続けている。未だ、母親が登校刺激を知らない、理解していない。

不登校の姿3の中段階 = 不登校解決の第二段階
家の中で子供なりに楽しいことに没頭できるようになっている。母親が子供に登校刺激を与えない方法を体得して、その母親に守られて、子供が子供自身の楽しみに没頭できてる。

不登校の姿3の後段階 = 不登校解決の第三段階
自分の知識から登校刺激を作らなくなっている。子供の周囲から、ゲームやネットから登校刺激を受けても、母親がその辛さを直ぐに解決出来るようになっています。母親との会話が素直に出来るようになり、母親が求めなくても子供が自分から身の回りや家事をするようになったときです。

不登校の姿4 = 不登校解決の第四段階
不登校の姿4と不登校解決の第四段階とは、子どもが母親やその他の大人からで無く、自分の発の意思で行動を始めたときです。例えばコンビニなどに子供が必要としている物を買いに行く、衣類を買いに行くなどです。しかし、学校や勉強を除く。

不登校の姿5 = 不登校解決の第五段階
不登校の姿5と不登校解決の第五段階とは、子供が学校に行っていないけれど、普通の子供と考えて良い段階です。登校刺激をしても辛い症状を出さなくなったときです。学校に反応するトラウマが無くなったわけでは無いですが、登校刺激を受けても反応をしなくて、子供がしっかりと自分発の意思を出して、大人社会で活動をし始めた時です。子供によっては自分発の意思から学校に戻る子供がいますし、そのまま大人社会に出て行く子供も出てきます。


この分類を不登校の子供に当てはめるとき、必ず母親が持つ知識や思いを捨てて、子供の姿を素直に(母性から)見る必要があります。母親が知識や常識的な経験から子供の姿を見たときには、子供に加わっている登校刺激を気づくことが出来ません。

不登校解決の第四段階と第五段階とは区別が難しいです。おおきな違いは外出する頻度です。自分発の意思で外出する頻度が週に1,2回なら不登校解決段階の4と考えた方が良いです。この段階で子供が学校やフリースクール勉強を求めた時、母親はそれを否定して、決して協力しない方が良いです。よい子を演じていると考えるべきでしょう。自分発の意思で外出の頻度が多い子どもは、不登校解決段階の5の可能性が高くなります。それでも子供が学校やフリースクール、勉強を求めた時、母親は言葉の上でそれに反対をしてください。それでも子供の方からこれらを求めていくなら、後追いという形で協力をします。決して先周りをしないことが大切です。