子供が発する言葉は子供が持つ知識を表現したものと申し上げました。子供の本心は子供の情動だと申し上げました。子供の表情やとっさの行動、体の症状が子供の情動を表現していると申し上げました。
では、子供の言葉が本心を表していないかというと、子供の本心を表している場合があります。それは子供の情動が体に表現されたものを子供が感じ取り、その感覚を言葉に表現した場合です。ですから、子供が自分の感じ取ったものを言葉にできる範囲で、その子供の本心を言葉で表現していることになります。
つまり子供の本心=情動を直接言葉にしたのでは無くて、子供の本心=情動が体に表現されたものを感じ取って言葉にしたという、間接的に言葉にしたものです。それ故に、子供の言葉が子供の本心を表していないと言うことはできません。その言葉も、子供の感情、感覚に関係する言葉が大半です。子供の言葉を大人と同じように、子供の本心だと判断すること、子供の言葉だけから子どもの心を理解しようとするのは、間違える可能性が高くなります。