ある不登校引きこもりの子どもを持つ母親が、子どもを肯定し、元気になってもらおうとして、子どもに対して「私は自分を好きになって欲しい。幸せと思って暮らして欲しい。」と言いました

この言葉は不登校引きこもりの子どもにとって悪くはない言葉ですが、必ずしも好ましい言葉ではありません。

不登校引きこもりの子どもは無意識に自分を大切にしようとして日々の生活をしています。それは子どもの本能です。しかし現実にそれができないから、葛藤状態になっています。葛藤状態とは自己否定に繋がるとても辛い状態です。

子どもが自分を好きになれたらこの言葉で良かったのです。子どもが自分を幸せと思えたら、この言葉で良かったのです。しかし現実には色々な子どもなりの理由で子の様の思えないのです。思えないのに母親から思えと言われても、それも子どもの否定になってしまいます。葛藤状態になってしまいます。

この母親が今まで、「今のままのあなたでいい」と言っていたのですが、子どもから「もう言わないで、今のままではいけないんだ」と言われました。今後も言わないでと言われても言い続けた方がいいのですか?という質問への答えです。

この子どもの言葉は御母様へのテストです。言葉通りではありません。この言葉の逆を子どもは求めています。

子どもは今の子どもの姿でいけないと思っているけれど、御母様は子どもが今のままで良いと思っているという言い方をしてください。この言葉はどんどん言われて良いと思います。

それ以外は子どもの後追いだけです。それだけで良いと思います。