中村紳一さんのブログを見ていて、「アバン」「カラン」を思い出しました。

私がMR(医薬品営業)時代に、私がいた会社は、いわゆるタケダ系列の医薬品卸を使っていたんですけど…。

「アバン」「カラン」は、そのタケダが売り出した薬だったため、タケダ系列の医薬品卸が力を入れて売っていました。

アバン⇒「ダイの師匠」ではなく…。脳代謝改善薬の名前。
カラン⇒「蛇口の一種」ではなく…。脳循環改善薬の名前。

本当にすごく売れたんですよ。


ところが…。再評価の結果…。

この2剤は効果が認められないという評価を受けて回収されました。

あれだけ売れたので、医療保険から多額のお金がタケダに還流したわけでなんですが…。

医療保険からは「効かなかったので金を返しなさい。」という話はありませんでしたね。


損をしたのは、効かない薬を飲まされて、一部負担金を支払い続けた患者さん。

それと、保険料を支払っていた被保険者。

でも、返金はされませんでした。

効かない薬を承認した厚生省の責任問題は…。浮上しませんでしたね。


問題なのは、再評価のための症例を集める間もアバン・カランが使われ続けたこと。

つまり効かないのでは…という疑惑がある間も薬価があったということです。

マトモな医師は「あれは効かない。」とかで処方しなかった…と聞いています。

しかし、漫然として使い続けた医師も多かったのではないか…と。


これこそ医療保険のムダ金だったのでは??