グリコランねえ…。

私がMR(医薬品の営業)をやっていたときには、もう「過去の薬」で売れていなかったんですけどね。

私が会社を辞めた後に再評価されたらしく…。販売担当を置いて売り出しを図ったんですよね。


何で「売れなくなった」のかと言いますと、重篤な副作用である「乳酸アシドーシス」が起きやすいと考えられたから。

「グリコラン」が属する「ビグアナイド系の血糖降下薬」では、「乳酸アシドーシス」が起きやすいらしいです。

じゃあ、再評価されたのは何故かと言いますと…。

グリコラン=メトホルミン塩酸塩は、比較的、乳酸アシドーシスが起きにくいことが分かったからです。

その上で、長期処方での効果が高いことが分かった…と。

で、現在、欧米では2型糖尿病の第一選択薬として広く用いられているということなんです。


ところが…。前投稿で触れたとおり…。

2010年、メトグルコ錠(グリコランと同等品です。)が新薬として改めて承認。海外での使用実績をふまえ、従来のメトホルミン塩酸塩の用法・用量を大きく見直し、高用量処方を可能としたのであります。

その間、「グリコラン」はどうしていたんでしょうね??


私は、インスリンは通常量分泌されています。

それゆえ、医師は「血糖値が下がらないのは、インスリンの感受性に問題がある。」と判断したのでしょうね。

だからアクトス(インスリン抵抗性改善剤)を処方し、ダメだったら「エネルギーとして消費される血糖の量を増やして血糖値を下げると言われるメトホルミン塩酸塩」に変えるつもりなのでしょう。


メトグルコ錠は9.9円なので、アクトス錠の142.70円よりは安くなります。

変えてもらった方が薬剤費は安くなるということですね…。

朝晩に飲んでも19.8円だもんな…。