社会的弱者・・・という言葉がある。一般的には障害者の方や高齢者の方を言うのだろう。しかし、本当に社会的弱者と言うべき存在なのだろうか。

 こういう事例がある。障害者の方がパンを焼いておられるらしい。そのパン。天然酵母を使っているため、安全で美味しいと評判になっているらしい。そのため、有限会社にして事業として展開していくと言う。なんと言うバイタリティだろう。この事例は、私の友人からの情報である。

 また、こういう事例もある。ある会社が積極的に高齢者を雇っている。(その高齢者の方は、技術を持っておられる方らしい。)そして、その高齢者雇用によって会社が活性化したというのだ。若手が高齢者に触発されて新しい技術を学ぼうとする気運が生まれたこと。ワークシェアリングによる時間外労働の削減により、ゆとりが生まれたこと。さらに、高齢者に仕事をしていただくために開発された機械類が、逆に新しい市場を産みだしたと言う。この事例は、私の「高齢者雇用=コストがかかる」という単純な概念を覆してしまった。

 社会的弱者という概念は曖昧である。私は思う。逆に、最低のマナーを守れない方。仕事に打ち込む気概を失った若い方・中年の方の方が、実は社会的弱者と言われるべき者ではないか・・・と。