お母さん、アワビが食べたいの♪ （１）

先月からアワビを食べたいと言い続けている母。


戦争中、母の疎開先は出雲でした。

子供の頃は寝る前にはいつも懐かしそうに疎開での話をしてくれた母。

特に海で採れたアワビやサザエが美味しかったと・・・・

病気で心が弱くなり小さい頃のことを思い出してるのかなと思うと胸が痛くてたまりません。


それならいっちょ張り切って美味しいアワビでも食べさせてあげるかと思ったのですが、薬の副作用からなのか元から和食が嫌いだからなのか・・

日本食は嫌だというので中華料理にしたのですがランチの時間にはアワビを出していないと言われ・・

事情を説明したら快くお昼の時間に夜のコースを出していただけることになりました！

他にも要望を聞かれたので「量を食べられないから品数が少なくてもいいから質のいいものを・・薬の副作用で味覚が鈍くなっているので味は濃いめでお願いします」と伝えると「そんなこと言われたことがなくて・・」と困惑されましたが「何とかします」と引き受けてくださいました。

感謝感謝です


アワビを食べたがっている話をしたからなのか・・調理前にアワビを持ってきてくださいました。

 

とても大きな黒アワビ

それを見た母が言いました

お母さん、毎日あまちゃん見てるからアワビが食べたかったの！


ぬぁに～～！

そうやったんかいな！！


てっきり子供時代を懐かしがっているんだと思い込んでいた私

無駄に心を痛めていた時間を返せ！

その時は心底そう思ったのでした

続く・・



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