轡田 隆史「続「考える力」をつける本」を読みました。
サブタイトルは「勉強法、議論の作法から歴史の使い方、人生の楽しみ方まで」。
中を見ると「考えるプロセスで何を重視すべきか」「批判する力、批判に負けない力」「ものを見る確かな力をつける」などの見出しがついています。私は自己啓発本かと思い即購入したのですが、読んでみてビックリ。こんなにタイトルや見出しと中が違う本は初めて見ました。
タイトルは直球なのに中身は変化球といった感じで、タイトルを見てその内容を期待したのに関係なさそうな話が続き、すべて読むとようやくそれっぽい内容のことが書かれていることが理解できます。よく、聞いたことにすぐ答えず回りくどい言い方をする人がいますが、そんな人と会話している感じです。読んでてイライラしてきます。
中身はただのエッセイ、コラムです。自己啓発本を装っているのは詐欺に等しいと思います。
著者は朝日新聞で論説委員にまで上り詰めた人のようですが、あるテーマに沿った文章を書く力はあるものの、伝える力は身についていなかったようです。本は読者に伝えるために書くもの。伝わらないのでは意味がありません。