武田邦彦著「偽善エコロジー」という本を読みました。
まさに目からウロコでした。
自分は日頃から地球温暖化に伴う二酸化炭素犯人説や、環境に配慮した生活をしようという報道に疑問を持っていましたが、この本はその疑問を補完することができました。
いろいろ書いてあったんですが、いくつか紹介します。
現在、温暖化を防ぐために京都議定書をまともに守ろうとしているのは日本だけです。日本は世界の二酸化炭素排出量のわずか5%しか排出していません。京都議定書はそのうち6%を削減するわけなので、世界全体からみれば0.3%削減されるだけなのです。
他の国は自分たちの暮らしや経済を優先しますから、現実的な提案をしなければ乗ってきません。技術力のある日本だけが正論を振りかざしている状況です。
世界中の人が温暖化を止めようとしていないのですから、私たちがいくら夏にクーラーを止めても温暖化は止まりません。逆に身を守るために暑い日はクーラーをつけなくてはならないのです。
だからクールビズといってエアコンの設定温度を28度にしたところで、経費削減になるだけであって、暑い中作業効率が落ちるし、自分の生活を犠牲にするだけなのです。
電力会社が節電を呼びかけていますが、電力会社は競争がないので売り上げが減っても、それに応じて電気料金を変えるしくみをもっているから自分の身は痛まないのです。
現在では森林はとても管理されているから、紙を使うほど森林が消えているというのは幻想で、樹木の生育した量だけ活用したほうがかえって環境に優しい。逆に紙のリサイクルを進めて樹木を使わないと森林は荒廃する。
紙をリサイクルするにも石油が使われる。
ペットボトルを高温で燃やせば有害物質は出ない。逆に燃えにくい生ごみと一緒に燃やせば助燃材としていいのでどんどん燃やすべき。リサイクルされたペットボトルがどれだけ使われているのかは、まだ一度も公表されていない。
レジ袋は捨てていた石油の成分を有効活用したものなので、ほとんどタダで出来る。レジ袋を使わなくなると石油のムダである。
食品トレイをリサイクルすることは現在の技術では出来ない。ほとんど焼却されている。
使われているプラスチックの種類が多いため、トレイを分別して回収しても、どのプラスチックが使われているのかわからないのでリサイクルは難しい。
使われているプラスチックの種類が多いため、トレイを分別して回収しても、どのプラスチックが使われているのかわからないのでリサイクルは難しい。
と、まあいろんなことが書いてありました。
賛否両論あるでしょう。
自分もここに書かれていることがすべて正しいとは思いませんが、環境によいとされていることに真っ向から反論するのは勇気のあることだし、しかも著者は工学博士ということです。
自分もここに書かれていることがすべて正しいとは思いませんが、環境によいとされていることに真っ向から反論するのは勇気のあることだし、しかも著者は工学博士ということです。
自分もプラスチックのリサイクルは難しいという話は焼却所の人から聞いたことがあります。
分別して出す際にはよく水で洗ってヨゴレを落として乾かしてからでないと使えないといいます。集められたプラスチックは圧縮して売却するしくみになっているのですが、その際に少しでも水分が残っていると圧縮したときに水分が広がって、そのかたまりは売却できないというのです。
だからみんなが水分(ヨゴレ)のない状態で出さないと意味がないのだそうです。
雨の日にプラスチックの回収をしたものは全部燃やしているそうですよ。
雨の日にプラスチックの回収をしたものは全部燃やしているそうですよ。
環境利権についても触れているので、興味があったらぜひ。