学校では、泉田玉堂先生の講話の授業が行われていたが、本科生のみであった為、先生の本を読んだ。
茶禅一味
日頃、茶の湯をたしなむ中で、自他の比較や
点前の善し悪しに終始し、技術や道具の是非に執着したりなど、およそ茶の湯の本質から離れた、枝葉末節にとらわれる吾が心を振り返るためのよすがとなる一語である。
立花実山 南方録
茶事変化の事
道具の置き合わせや点前作法
師から伝授される全ての規矩や法式を綿綿密密、一寸たりとも踏み外す事なく、さらに茶の湯の根本をなす書院の真台子を基準にした
曲尺割の法則や、その背景をなす陰陽五行思想が盛り込まれた、秘伝口伝の奥儀に至るまで学び覚え尽くしたならば、どのような場面ニ遭遇しても、規則を忘れはて離れて、千変万化自由自在に変化しながら、対応してゆく
ことが出来る。
続南方録
草庵大概の数寄と好(このみ)
数寄 不如意をもって清貧を楽しみ、貪欲を塞ぐ戒めに幾
聲はすれども姿は見えず
君は深野のきりぎりす
露地はただ うき世の外の 道なるに
こころの塵を などちらすらん
商業主義的な茶との折り合いをつけていく事が現代の茶の湯の課題である。