ソーイングではミシンに比べて軽んじられがちなアイロン。
でも実はアイロンのかけ方で作品の仕上がりに大きな差が出ます。
この記事では縫い代を割る時、折るときのポイントを解説します。
- ソーイングが上手い人はアイロン上手
- アイロンがけは「あたり」に注意
- 割り、折りアイロンのコツ
- まとめ
ソーイングが上手い人はアイロン上手
私が縫製会社に勤めていた頃、アイロンが上手と言われていた先輩は仕上がりがキレイなことで定評のある人でした。
服を立体的に仕上げるためには布をどのように持ちアイロンをどこに乗せどのように動かすか、
知り尽くしていて、その無駄のない手つきに惚れ惚れしたものです。
同じ型紙で同じ生地なのに作ると不思議とその人らしさって出るんですよね。
ジャケットなら衿がスッキリついていて、袖は身頃に歪みが出ないように仕上げられている。
フリルなら十分にヒラヒラし、直線はまっすぐ。
アイロンが上手い人は経験に裏打ちされた審美眼がある、繊細な感性を持っている、だから縫うのも上手く仕上がりがキレイなんだと思います。
それぐらいアイロンは奥深い技術なんですね。
アイロンがけは「あたり」に注意
アイロンは当てなくていいところには当てない、が基本です。
べったり乗せてしまうといわゆる「あたり」が出てしまう可能性があるからです。
あたりとは、アイロンや圧力によって縫い代や折り代など厚みの違う部分の跡がテカリや色の変化、筋などとなって表面に現れること。
芯を貼る時は別ですが基本的にはアイロンは先端を使うことが多いでしょう。
割り、折りアイロンのかけ方
服でもバッグでもよく行うアイロンの工程といえば縫い代の割りアイロンでしょう。
手順はアイロン台に出来上がり線の形になるように生地を置きます。
直線ならまっすぐ直線になるように置きます。
スチームが出せる素材ならスチームを出しアイロンの先端を使って縫い目を押さえるように右から左へ動かします。
裁ち端までアイロンが乗ってしまうと当たりが出やすいので先端以外が浮かすように
また、生地を伸ばさないようにかけます。
折り目をつけるときも同様です。
まっすぐ折りたい時はアイロン定規や紙で作ったアイロン定規があると良いでしょう。
あたりが出ないよう折り線の上だけアイロンをかけましょう。
もしあたりが出てしまったらスチームをあてて浮かせ気味にアイロンをかけましょう。
動画です。
まとめ
いかがでしたか。
私はクリーニングに出した黒いジャケットがアイロンのあたりだらけで返ってきて、とてもがっかりした経験があります。
簡単に見えて奥深いアイロン。
あたりを出さないようなかけ方を意識すれば美しい作品作りにつながります。
練習してみてくださいね。