
今年の3月15日からプロ棋士とコンピュ—タ将棋の団体戦が行われましたが、プロ棋士が1勝4敗で負け越してしまいました。現在のコンピュータ将棋のレベル高さを痛感させられる結果となりました。
保木邦仁さんは、2005年に趣味としてBonanzaを開発します。2006年の第16回世界コンピュータ将棋選手権大会で、初出場初優勝を飾り注目を集めました。
世界大会で強豪ソフトが固定化されてきた中で、2006年に初めて出場した世界大会で、ノートパソコンでかつフリーウェアで優勝したBonanzaは、コンピュータ将棋界に衝撃を与えました。
2009年にBonazaのアルゴリズムが公開され、翌年2010年のコンピュータ将棋世界選手権では、8チーム中4チームが、Bonanzaを採用しています。
保木邦仁さんは、Bonanzaの開発当時、将棋についてほとんど知らなかったそうです。
Bonanza登場以前のコンピュータ将棋では、局面で可能な手を全て評価する全幅検索ではなく、自然な指し手を重視する選択検索が主流でした。
Bonanzaでは、全幅検索を採用することで、これまで見落としていた差し手に高い評価を与えることが可能になりました。
Bonanzaは、既存のソフトとは全く異なるアプローチをとっていますが、作成当時カナダにいた保木邦仁は、情報が入ってくる日本では、個人で1年で作成するのは不可能だと語っています。
日本企業では、人事異動が行われています。
人事異動の目的の一つに、新しい化学反応を起こさせる意味があります。
同じ思考パターン、行動パターンを繰り返していると、新しいアイディアを妨げる原因となり、個人の成長率も低下します。より組織を活性化させるために人事異動が行わます。
保木邦仁さんは、Bonanzaを開発したことが評価され、大学の助教になることができました。
私自身も何度か部署異動を繰り返していますが、その度に自身の成長を実感しています。
人事異動の辞令が出た場合でも、悲観せず自身のキャリア形成と照らし合わせながら考えましょう。
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福井祐平