産業カウンセリングの3つの原点 ソーンダイク ビネー ターマン | キャリアコンサルタント福井祐平の『What's人財』

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1900年初めごろから始まった専門的援助活動のルーツは、パーソンズが行った職業指導運動に続いて教育測定運動が起こりました。



適材適所に社員を配置するために、個人の能力、適性などを正しく知る必要があり、そのためには客観的な測定技術が必要であるとの観点から、各種の心理診断が発達しました。これらの心理診断テストの発達を背景に教育測定運動が展開されました。



エドワード・L・ソーンダイク(1847年~1949年)は、アメリカの心理学者で教育評価の分野では教育測定運動の父とも呼ばれている方です。ソーンダイクは1914年「教育測定第1会大会」にて、「すべて存在するものは量的に存在する。量的に存在するものはこれを測定することができる」という有名なスローガンを発表しました。



アルフレッド・ビネーは、フランスの心理学者で、医師シモンの協力のもと、史上はじめての知能検査の開発(ビネー・シモン知能尺度)をしました。1908年には、改訂版知能検査を作成し、精神年齢の概念を初めて導入しました。



この知能検査を、アメリカの心理学者ルイス・マディソン・ターマン(1877年~1956年)らにより改訂、標準化され、知能指数(IQ)という概念が導入されました。



適正テストは、現在の就職試験でも導入されています。新卒採用、中途採用、派遣登録ともに入社前に適正テストを実施する企業が増えてきました。採用時に使用される適正テストは、主に以下のようなものがあります。



・SPI総合検査(Synthetic Personality Inventory 通称:SPI)
リクルート人事測定事業部(現リクルートマネジメントソリューションズ)が開発したテスト。現在では、SPI2が使われています。計数、言語、性格からなるテストで現在最も多くの企業に採用されている就職採用テストです。


・CAB
エス・エイチ・エル社が開発したテストで、SEやプログラマーなどのコンピュータ―関係の職に就く人の採用試験として使用されています。暗算、法則性、命令表、暗号、パーソナリティ(OPQ)を測定するテストで、その他にもチームワークやバイタイリティの特性も予測します。



・A8(Another8)
ヒューマネージ社が開発したコンピテンシー適正検査で、高業績者の行動特性のデータを下に「優秀かどうか」ではなく「成果につながるかどうか」を予測します。



就職試験のテスト対策としては、性格や適正を変えることは難しいですが、知識レベルを問う一般常識レベルのテスト対策は行ったほうがよいでしょう。

福井祐平





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