プランクトン: クラゲ・ミジンコ・小さな水の生物 (小学館の図鑑NEO POCKET) | ウッカリカサゴのブログ

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日本産魚類の仔稚魚のスケッチや標本写真、分類・同定等に関する文献情報、
趣味の沖釣り・油画などについての雑録です。

発売日 ‏ : ‎ 2024/6/25

 

 

プランクトンといえば、まずミジンコ類(やカイアシ類)を私は思い浮かべるのだが、いきなり多細胞動物の脊椎動物 魚類(仔稚魚:いずれも水中生態写真)から始まり、単細胞生物の細菌(バクテリア)・古細菌(アルカエア)で終わる。

誤った記載、同定があるので、専門家によるチェックが必要。
『海のミクロ生物図鑑(2020)』(参考文献に入ってない) の監修をされた井田先生にチェックをお願いすればよかったのに。

子供向けだからこそ、正確さが必要だ。間違った情報が再生産されないように。

フグ目:フグのなかま・・・・ pp.18~19
  ハコフグ
  コンゴウフグ
  シマウミスズメ
  イバラフグ
  『日本の研究者によって最近発見された』とのことで、記載論文は以下のとおり。
松浦啓一, 片山英里, 吉野哲夫(2018). 沖縄島から採集されたフグ科魚類 Tylerius spinosissimus イバラフグ(新称). 魚類学雑誌, 65(2): 145-150.

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jji/65/2/65_18-013/_pdf/-char/ja

 この論文には、駿河湾(たぶん大瀬崎)で撮影された稚魚(約10 mm TL)の写真(撮影者:高久 至氏)が載っており、『駿河湾で撮影された稚魚の体色は Regan(1908)が記載した成魚の体色によく似ている.稚魚は左斜め前から撮影されたため,体の後部の色彩は分からないが,体背部は茶色で腹部は白い.稚魚の眼の後背方には Regan(1908)が記したように1個の大きな暗褐色斑がある.』とのこと。

  キタマクラ仔魚の探索過程で、外房の漁港でも類似した同定困難な数種のフグ科稚魚(体表に顕著な棘鱗あり)が採集されている。飼育すれば帰属が明らかになるのだろうが・・・
      ●カスミフグ稚魚かも:染色処理を追加(2020-08-29)
     https://ameblo.jp/husakasago/entry-12620673403.html
      ●モヨウフグ属の1種の稚魚(2017-08-29)
      https://ameblo.jp/husakasago/entry-12305781099.html
      ●カスミフグの稚魚(2015-09-30)
      https://ameblo.jp/husakasago/entry-12078978286.html
      ●ハリセンボンほか,フグ類の仔稚魚(2015-08-25)
      https://ameblo.jp/husakasago/entry-12065625162.html

 

  モヨウフグ
  ゴマモンガラ
  クサビフグ
  ハリセンボン

アンコウ目:アンコウのなかま・・・・ pp.20~21
  ハナオコゼ
  カエルアンコウ
  シダアンコウ類
  ラクダアンコウ類
  ヒレナガアンコウ類
  ヒメアンコウ類
  キアンコウ

スズキ目:スズキのなかま・・・・ pp.22~27
  ツノダシ
  二ザダイ
  イソマグロ
  タチウオ類
  カマス類
  ハゼ類
  セダカギンポ
  ウナギギンポ
  ワニギス類
  ベラ類
  スジハナビラウオ類
  クマノミ
  ルリホシスズメダイ
  シマガツオ類
  タカノハダイ
  ヤエギス
  チョウチョウウオ類
  ギンカガミ
  クダリボウズギス→コモンクダリボウズギス
  シイラ
  アジ類
  ハリゴチ類
  ホウボウ類→ホウボウでよいと思う
  カナガシラ類
  キホウボウ類
  オニオコゼ 『背びれ、胸びれ、尾びれに毒』と書いてあるが、毒腺があるのは背鰭棘だけではないのか。
  メバル類 クロソイかも? 適切な写真がなかったのか?
  ヒメヤマノカミ類
  ハダカハオコゼ
  セトミノカサゴ 2本のとげの説明が不明

カレイ目:カレイのなかま・・・・ p.28
  トウカイナガダルマガレイ
  ザラガレイ    この小口で眼の小さい仔魚が、あの大口で眼の大きな Pelican flounder に変態するとは信じられないのだが・・・

Amaoka, K. (1971). Studies on the Larvae and Juveniles of the Sinistral Flounders一II.  Chascanopsetta lugubris. Japanese Journal of Ichthyology, 18(1), 25-32.
  スミレガレイ
  イヌノシタ類
  トビササウシノシタ

ダツ目・トゲウオ目:ダツ•トゲウオのなかま・・・・ p.29
  ハゴロモトビウオ
  ダツ類
  サンマ類 『類』を付けるのには何か理由があるのだろうか?
  タツノオトシゴ
  ヨウジウオ類

キンメダイ目:キンメダイのなかま・・・・ p.30
  アカマツカサ
  イットウダイ類
  ヒウチダイ類
  ナンヨウキンメ

アシロ目・タラ目:アンロ •タラのなかま・・・・ p.31
  ソコボウズ
  カクレウオ類
  フサイタチウオ類
  サイウオ類
  チゴダラ類 腹鰭条の伸長しているタイプ(チゴダラ属)が興味深くて望ましかったが・・・

アカマンボウ目:アカマンボウのなかま・・・・ p.32~33
  リュウグウノツカイ
  フリソデウオ類
  ユキフリソデウオ
  テンガイハタ
  ヒメクサアジ

ヒメ目:ヒメのなかま・・・・ p.33
  イトヒキイワシ類
  ハダカエソ類
  オニアオメエソ
  エソ類

ワニトカゲギス目:ワニトカゲギスのなかま・・・・ p.34
  ワニトカゲギス類
  ヤベウキエソ
  トカゲハダカ類
  ホテイエソ類

ウナギ目:ウナギのなかま・・・・ p.35
  アナゴ類
  ウツボ類
  ウミヘビ類