【メモ】シマゾイか、シマソイか | ウッカリカサゴのブログ

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日本産魚類の仔稚魚のスケッチや標本写真、分類・同定等に関する文献情報、
趣味の沖釣り・油画などについての雑録です。

メバル科の魚(標準和名)に「〇〇ソイ」という魚が数種いる(ゴマソイ、ムラソイ、クロソイ、シマゾイなど)。

なぜ「シマイ」だけ「」が濁るのか? ゴソイの発音からすると「シソイ」でも問題ないと思うのだが。

ちなみに、北海道大学の魚類研究者には、「シマソイ」と濁らずに扱うひとが多いように感じる。

一方、クロソイについて『田中茂穂も北海道の呼び名で「クロゾイ」としている。』(ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑)とのこと。

また、青森県八戸では「ゴマイ」と濁るらしい(ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑)。

 

「ムライ」はネットでは見つからなかった。

標準和名は難しい(日本語自体も)。科学的な法則に従っている訳ではなく、例外(慣習?)は例外として憶えなければならない(のか?)。

●参照
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑:クロソイ
https://www.zukan-bouz.com/syu/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%BD%E3%82%A4

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑:ゴマソイ
https://www.zukan-bouz.com/syu/%E3%82%B4%E3%83%9E%E3%82%BD%E3%82%A4#aka

佐藤長明・関 勝則・宗原弘幸 (2022) 北の磯魚生態図鑑. 372pp. 北海道大学出版会.
https://ameblo.jp/husakasago/entry-12842550876.html

『日本産の魚類の標準和名は、原則として「日本産魚類検索: 全種の同定、第二版」(中坊徹次(編)、東海大学出版会、2000)を起点とする。』
https://www.fish-isj.jp/iin/standname/guideline/guidelines2020.pdf

●今後、確認を要する書籍

尼岡邦夫・仲谷一宏・矢部 衛. 2020. 北海道の魚類全種図鑑. 592pp. 北海道新聞社.  

北川大二・今村 央・後藤友明・石戸芳男・藤原邦浩. 2008. 東北フィールド魚類図鑑一沿岸魚から深海魚まで. 140pp. 東海大学出版会. 

水島敏博・鳥澤 雅 (監修). 2003. 漁業生物図鑑 新北のさかなたち. 674pp. 北海道新聞社. 

宗原弘幸. 2020. 北海道の磯魚たちのグレートジャーニー. 127pp. 海文堂出版.  

日本魚類学会 (編). 1981. 日本産魚名大辞典. 834pp. 三省堂.