ここは、どこだろう。海だ…海のにおいがする…。
波の音も聞いたような気がする。
眼をあけようとしたが,まぶたがひらかない。
……どれくらい時間がすぎたのだろうか。モヤが、あたり一面にたちこめ何も見えない。
……すこしずつモヤがきれはじめた。
岬だ! いつもの岬が見える…。
海に面した岸に立って、海は金色に輝いている。
その上空を、一羽の鳥が輪を描いて飛んでいる。時には高く舞い上がり、時にはスッと低く降りてくる。高く……低く……、高く……低く……。
いつも一羽で…群れることなく…飛びつづける【孤独の鳥】――。
太陽は海のはて…水平線に沈もうとしている。
燃えるような太陽。……太陽はどんどん大きくなり、まるで空飛ぶ円盤のようになった。
その円盤からは、たえまなく光が降り注いでいる。
あたり一面がキラメイテ、透明になり、燃えあがった!
逆光を浴びて太陽の中に【孤独の鳥】は消えていく……。
【孤独の鳥】は、姿を消す前に俺にささやく……
『その方法は五つ。
二つ:たとえ同じ種とでさえ、一緒に飛ぶことはしない。
三つ:くちばしを突き出す、するどいくちばしを。
四つ:決まった色を持たない。
五つ:優しく歌う…』


