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神通峡ふるさと創生物語ブログ1:「神通峡かいわいの昔話」・「集落ガイド」・「神通峡のわらべ歌」・「神通峡民話物語」等

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「表 紙」

 

 

「もくじ」

 

 

 

 

「地図」

 

 1「神通川第二ダム」

 

P4  神通川第二ダム

 北陸電力が電源開発を昭和二七年(一九五二)から計画し、二九年(一九五四)に完成した。第二ダムは高さ三七・三メートル、長さ三一七メートルで、右岸には四万キロワットの発電所がある。工費七億円、延べ七〇万七〇〇〇人が働いた。初めて見る大型建設機械と轟音の元でダムは完成した。ダム湖に水没する集落は、川の淵から高山線沿いに移転し、新しい家並みができた。また、ダム広場や公衆トイレもでき、第二ダム周辺は、神通峡の観光休憩所になった。

     

「細入村史」

夢を見て宝物を掘りに来た男    富山市岩稲

 

 

岩稲八幡社の境内にウルシ千ばい朱千ばい黄金の鶏一ツガイと軍用金が埋めて有るという言う伝説は、だれでも聞かされた話である。

 

 隣の某は幾晩も夢に見た。岩稲八幡社の森の中、二俣谷の落合う所、三つ葉ウツギ千バイ、朱千バイ、黄金の鶏一ツガイ軍用金が埋めて有る。人に見られぬ様に掘りに行けと。

 

 不思議な夢だと思うたが、遂に意を決して、暗い夜中に夢に見た宝掘りに鍬をかついでしのび足、夢に見た八幡の森へ百メートル位で、不意に横から婆さんがヒョッコリ。婆さんも男もビックリ。

「アレッ! ビックリした。」

 

 「お前早らと鍬かついでどこい行かっさる」

と、声かけられて、

「しまった」

としばらく言葉も出ない。

 

「実はこんな夢を毎晩見たので、宝物を掘りに来たが、だれにも見られるなとのお告げであったのに、お前に見られて、おれはくやしい、おしいことした」

と言うて、足の運びも重く、すごすごと戻ったと。

 

 この八幡社も明治の末期に合社されて、森の大木も切られて屋敷の一部を残して、水田に開くことになり、部落の人が全部出て、土を掘る人、運ぶ人、高い所を掘る人に、黄金の鶏はまだ出ないか、軍用金はまだ見付からないぞ、盛土の下に埋めたのではなかろうか、いつの間にか、だれかがこっそり掘って行ったのだろうと、話はいろいろ。

 

 只、五輪塔はたくさん出た。昭和二十八年に北陸電力神通川第二発電所建設に伴い、宮の水田も黄金の鶏も軍用金もダムの底に沈んで仕舞った。

 

 語りべ 吉田摂津

「ふるさとのわらべうたとむかしばなし」細入婦人学級編より

 

巻の伝説  富山市岩稲

 


 
 現在は岩稲部落の中央で、飛越ドライブインのある所から、山下さんのあたり一帯を祭田と言っている。すぐ前の坪岳の麓に湧き水が出て、雑木が生い茂り、藤づるやツタが掛った所で、村人は祭田の地鎮様と呼んでいた。付近には墓地も点々とあって、薄気味悪い寂しげな所であった。


 昔、ここから辰が昇天した。辰は、海に千年、川の功を経て、天に昇って龍となる。昇天する時は、雲を呼び、風を起して、付近の木や石、土、水を巻き上げ、体を巻き上げ、体を何者にも見られないようにして昇る。この時も、大暗闇に地響きを立てて、もの凄いことであったという。


 その跡には、大きく深い穴ができ、後年、村人は、その付近を田に広げたが、深い所は、アゼをこしらえて、作っていた。しかし、現在では、盛り土されて、高山線の用地となり、毎日、その上を列車が走っている。


「ふるさとのわらべうたとむかしばなし」

細入婦人学級編より