ふと思うこと。
30代の頃。
パルコで働いていたので、昼飯の時間ともなると、本屋へ飛び込む。
もちろん。
画集をぱらぱらと見るためだ。
この頃、よく見たのは、石岡瑛子・・デザイナーのペインター佐藤氏。
あとは、やっぱりこのエリック・フィッシェルでしょう。
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自分では、特に、彼の、「バッドボーイ」という作品に惹かれた。
影響されて、何作か、書いたものである。
横尾忠則氏も彼から何か学んだような形跡がある。
絵の上手い下手を超えて、理性をひょいと乗り越えた感覚がすきだった。
確かに、デイビッド・ホイックニーも嫌いではないけれども、飽きる。
ワイエスは飽きない。そして、このフィッシェルも、原始的で、飽きない。
有名な彼の作品。バッドボーイ。
この絵のテーマは、たしかに、映画「卒業」と同じなんだろうけれども、そのような、
説明や、分析を、無視して、不思議な、静けさもあると思う。
日本でいえば、横尾氏よりも、私は、つげ義春に近いと感じる。
感じるだけなので、違っているかもしれないけれども、私がそう感じるので、それで、良いのだ。