題名「無為 = 無 気 = ゲーテの詩 」 油彩 |   心のサプリ (絵のある生活) 

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日本人は貧しい、しかし高貴である。

世界でどうしても生き延びて欲しい民族をただ一つあげるとしたら、それは日本人である。

-ポール・クローデル

 100年前のポールクローデルの有名な言葉。

さあ、私たちは、今、彼の言葉のように高貴であり続けることができるか。

すぐに人を殺す日本の 昨今の凶悪事件の中。

深く。考えたい。

題名「無為 = 無 気 = ゲーテの詩 」

油彩

imagemusic 上を向いて歩こう

資料。

 ポール・クローデルは戦前、駐日大使を勤めた外交官(1921〜27年)で有名な劇作家、詩人でもあリ、ロマン・ロランとは同級生です。この言葉は、太平洋戦争のさ中、日本の敗戦が濃厚だった頃、フランス・パリの晩餐会でスピーチしたものです。当時日本はフランスにとって敵国でした。そのような状況下でこのようなスピーチをした勇気に感銘しました。

 ポール・クローデルは姉が彫刻家ロダンと親しく、ジャポニズムの感化を受け、日本文化に興味を持ち、駐日大使時代は日本各地を廻り、能、歌舞伎、文楽等に接し、《あれほど古い文明をそのままに今に伝えている民族はありません》と日本を紹介している。

 特に1923年の関東大震災では、横浜で被災し東京の大使館も焼け、夜を徹し東京まで歩いた。その時の模様を次のような文章に残している。『地震の日の夜、私が東京と横浜の間を長時間歩いた時、或いは生存者たちが群れ集まった巨大な野営地で過ごした数日間、私は不平一つ聞かなかった。廃墟の下に埋もれた犠牲者たちの声も、「助けてくれ! こっちだ」というような差し迫った呼び声ではなかった。「どうぞ、どうぞ、どうぞ、お願いします」という慎ましい懇願の声だった』自分の身に降りかかった不幸を淡々と受け止めて、どんな困難な時にも、ものを頼む時の礼節を忘れない姿勢に心うたれたという。

 今から約100年前の日本人と接し、日本の庶民を高貴だと評したポール・クローデルの言葉に敬意を評したい。またその日本人の高貴さを維持したいものだ。