昨日、テレビをちょこっとつけたら、古本屋の世界をやっていて、興味深かった。
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リアルでのお客様との出会いを大切にしているとのこと、それは納得できるのではあるけれども、ヤフーに出品するロシア語の古書についての言葉はちょっと気になった。「本そのものよりも、装幀で売るんだ」というようなニュアンスのことを呟いていた。
古いなと、思う。
竹村健一の言葉ではないけれども、マクルーハンが言うように、もはや、古本を買う人も含めて消費者が商品の中身そのものよりも、パッケージデザインなどに惹かれて買ってしまうというのは、あたりまえすぎる・・・・。
そこから、はじまるはずでしょう。
常連のおじいちゃんが、かつて大学かどこかで学問した、ロシア語の作家を見つけて、顔を近づけて見ていて好ましく感じた。いつでもどこでも、このような人はいるのだと確信する。小林秀雄氏がいつも書いているように、チープなものよりも、難しいもののほうが、人間の脳を強く刺激するのだと思う。
入門編としては、装幀でもなんでもよいのだけれども、本質的に学問好きな人がこの世に増えることが望ましいのではないだろうか。
では、そのためには何が必要か・・・?
答えは、子供に読書を強要する前に、大人が本を読む事である。
まるで、ひとりの女を愛するように本を読むことである。
そして、そんな環境をつくるためにも、テレビのスウィッチは、なるべく消す癖をつけることだろう。
寺田寅彦氏の本を読んでいてもそれを感じる。