これまた北海道の豪雪地帯岩見沢で、お父さんの
介護を自宅で一人でする為に、奥さんと別居して
暮らし、制作する画家、友人の佐藤さんの作品。
佐藤さんは無意識でチャネリングみたいに絵を描く。
物凄い読書家で、自宅の書庫は図書館並。本当は
漫画家になりたかったそうだが、本格的油彩や
アクリル、水彩を描く。
俺はこの絵を見れば見る程涙が出て来る。彼は意識
していないというけれど、少女の心が傷つき、
妖精や天使達がそれを助けに集まっている。子供の
頃の玩具箱には、苦し気な表情の人形やぬいぐるみが、
もっと遊びたいようと叫んでいるのが聞こえる。
少女は何かの理由で中断された幼児期の無邪気さを、
取り戻したいと心で泣いている。
心理分析や精神分析でなく、芸術家はこのように、
その見た相手の心の奥深い処に在る傷を感じ、
探り当て、それをそっと取り出して陽の目に晒す。
それは言葉で分析された心理学や精神医学でない、
本当の意味の魂のカルテであり、その人の刻印だ。
彼に他人のトラウマがこの様に見えているのか?
と、質問をぶつけてみた。彼は素晴らしい答えを
くれた。
*人はいつでも、楽しいばかりではありませんしね。おそらく、人は心の中の全く逆なことを言ったり、顔に出しているのかもしれませんね。チャップリン曰く、「わたしは雨が好きだ。なぜかって ?だって泣いていたことを知られないからね」・・・水野さんの分析でなるほど確かに、明るい絵が好きですが、それと反対の絵に惹かれる自分もいるんですね。不幸は幸福、幸福というなの不幸、は三浦綾子の傑作ですが、描いている私は楽しく幸福です。***
彼の様な魂の視力を持ちたいと、心から願う