「散歩も神秘のプチ旅である」      huruhon |   心のサプリ (絵のある生活) 

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画家KIYOTOの病的記録・備忘録ブログ
至高体験の刻を大切に
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ひさびさに、東京にもどってきた。旅の終わりである。
洗濯機の静かな音が旅の情緒を思い出させてくれる。
日常の神秘は気持ちさへ新鮮に持ち続ければ、感じることができるものである。
麻痺したこころには、どんなに遠くに旅をしても、それはただの観光旅行のスケジュールをこなすだけのマンネリした世界を見るだけである。

家の周りをただちょっといつもとちがった角度から散歩するだけで、たくさんの花々やたくさんの家並み、川のどうどうたる流れのなかに、日々色彩と色相とグラデーションがいかにちがって見えることか。

日野の道並みの横の小川で真っ白な鷺がいつもいるのであるが、彼女?の表情はいつも貴婦人のごとく高貴で美しく見るものに、新鮮な感動を与えてくれる。

白戸三平のまんがの中に、小さな貧しい女の子が日々退屈な生活に追われていて、そこに仙人のような白ひげのおじいさんが彼女に絵の手ほどきをする。すると、その少女は気が狂ったように墨絵を書くのであったが、その時の題材がさぎ=鷺であつた。鷺の墨絵がぽんぽんと、空中を舞う、そのフランスの確かボンピドー美術館で日本のcomic art 特集が組まれたことまでリアルに思い出しながら、その嘘のように白い鷺を見ていた。

散歩も神秘の旅である。